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永遠に…の傷跡 12

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真田と南部が戻ると太田と相原と山崎が802へ向かった。
特に相原は“急いで戻ってきます!”と言ったが真田が“あわてなくていい、ここはヤマトじゃないんだから食事くらいゆっくりしてこい”と言われた。


南部はしばらくそこにいたが少し眠たくなったので

  「真田さんすみませんが私801で休みます。突発で何か起きたら電話しますがもし無言だった
   りこそこそ話声がしていたら録音お願いします。」

そう言って部屋を出て行った。進はユキを島に頼んでシャワー室に入って行った



島はいつもより白いユキの顔を見てイスカンダルの帰りを思い出していた。でもあの時のユキはもっと白くて薄くほほ笑んでいた気がする…今目の前で眠っているユキは時折苦しいのか汗をかいてうなされている

  (連絡艇から落ちる夢を見る時もあるんだろうか…)

自動発進の設定になっていたのは島のせいではない…あれは大統領の脱出用の連絡艇…
操縦できない人が乗り込む可能性もあるからわざとそういう設定になっていたのだから…
しかしそんなこと今考えれば当たり前の事でどうして発進する前にその設定の可能性を考えなかったのか…そのことに腹を立てていた

  (親友の彼女だけど…ひょっとしたら…俺の彼女になってたかもしれなかったんだぜ?)

島にはテレサという忘れられない人がいるがそれ以前に好きだった人…となればやはりユキだった

  (…俺もユキもとてつもないヤツに惚れちゃったんだろうな…)

そう思うとユキの事が少し不憫だな、と思ったが

  (…あいつだけは絶対に生きてユキに還すから…俺の命に代えてもヤツは守るからな…)

島は一人静かにユキに誓っていた


  「島、ユキは目、覚めたか?」

進が頭を拭きながらユキのところへやってきた

  「あぁ…時折苦しそうな顔をするが眠っている…」(島)
  「そうか…」(進)
  「ユキには悪いがちょっと役得だな。なかなか寝顔なんて拝められないからな!」(島)
  「………」(進)
  「なぁにぃ?進くん、聞こえないよぉ~!!!」(島)
  「うるさいなぁ!さっさとシャワー行け!」(進)

進は真赤になって島をユキのベッドサイドから追い出した



別室にいる真田が

  「お前ら何やってんだ?」

と島に聞いた。

  「真田さん、あいつかわいいんですよ?あいつの代わりにユキ見てたんですけどそれを役得
   だ!って言ったら‘本当は誰にも見せたくないんだ!’って。真っ赤になっちゃって…それも
   すっげぇちっちぇー声で言うんですよ。」

島は笑いを必死にこらえながら真田に訴えた

  「あまりからかうなよ」

そう言う真田も笑顔だった
作品名:永遠に…の傷跡 12 作家名:kei