永遠に…の傷跡 12
南部がダッシュでユキの部屋に戻ってきた
「真田さん、大丈夫ですか撮れました?」
「…ばっちりだ。しかし織田が…この記事だけは流させてはいけない。三日間だ、三日で
証拠を抑えて出版社を止める。」
丁度そこへ島がシャワー室から出てきた。進も何事かと真田のいる部屋にきた
「何かあったんですか?」(島)
「織田が動き始めた。こっちも動かなくていはいけない。今度の記事は…」
そこへ太田達も戻ってきた
「…いいところへ戻ってきてくれました。織田が動きました。フロント素通りして直接801へ
来ました。南部のカンが当たったな…さて…まずユキの記事だが今度は週刊誌で出るとの
ことだ。ただ週刊誌の宣伝などで使われると困るので早急に動かなくてはいけない。
誰か…いい案はないだろうか?」(真田)
「とりあえず後藤を呼び出して後藤から中島を誘い出し誰があの記事の内容にしろと指示を出した
のか白状させますか。」(島)
「…そうだな…とりあえず今俺たちの頭の中でその上に織田がいるのは確定してるが…
山崎さん、電話していただけますか?」(真田)
「分かりました。相原、さっきみたいに携帯をつないでくれるか?」(山崎)
「了解、すぐできます。こちらへ・・・」
相原は端末の方へ山崎を呼んで携帯を受け取るとケーブルをつないだ
「…数回コールしたら切って下さい」(相原)
山崎がうなずき一度電話を切るとすぐ折り返し電話がかかってきた
<…もうかけてくなって言っただろ?>
その声は後藤ではなく前回うっかり携帯の画面に映っていた中島の声だった
「その声は以前後藤さんとご一緒だった方ですね。ちょっとお話させていただきたくお電話
してしまいました…今後藤さんとご一緒ですか?」(山崎)
<あぁ…今佳境でな…一緒だが>(中島)
「そうですか…それはよかった。ちなみにこれから外出すること可能ですか?」(山崎)
<…お望みとあらば…>(中島)
「…ではお迎えにあがります…そのまま今いる場所を転送してください。…そこなら10分かからず
うかがうことができます。エアカーを用意しますので二人でお待ちください。」(山崎)
そこは泉から名刺を預かりに行ったところの隣のホテルだった。すぐさま太田と山崎が部屋を出る
「701の部屋が空いてるので…そこ使いますか?」(南部)
真田は黙ってうなずいた。相原は太田にメールで701号室を使う旨を伝えた
「ここで後藤と中島が洗いざらい話してくれればすべてはうまくいく…」
島がそう言うと真田がうなずいた
出て行った太田と山崎は後藤と中島のホテルに着いたが待ち合わせのロビーで中島が山崎の顔を見た瞬間に逃げようとしたが後藤がいたので逃げられず山崎に連行されるように南部の用意した部屋に連れて来る事が出来た。
作品名:永遠に…の傷跡 12 作家名:kei