永遠に…の傷跡 14
その場にいた全員が声を殺してしばらく泣いていたがぐっと涙を拭くと泉は
「…ありがとう…古代さん。斉藤もきっと喜んでるぜ…。森さん、体ちゃんと治しなよ。
そうじゃないと斉藤が化けて出るからな!」
泉はそう言って進とユキと順番にがっちり握手した。
ユキとはあれから部下は無事だったのかを聞いた数人の負傷者が出たが大事に至るのはいなくて今は元気に地上復旧の手伝いをしてると伝えると
「あの時何度も助けてくれたのに何もしてあげられなくてごめんなさい、けがしないように
気を付けて作業してください、って伝えてね。」
ユキがそう告げると
「森さんがそう言ってたって言ったらあいつら地に足付かなくてけがしちゃうよ!」
と言って泉は笑った。それからみんなが気になってる地上の復旧作業の進行具合を聞かれたたので
「倒壊した建物は発破して崩しいまその残骸の撤去中で新しい建物を建てられるようになる
にはもう少し時間が必要かと思われます。ただ空港の一部は先に整備が済んで離発着
に支障はないようになっています」
泉はそこにいる人間が自己紹介で“ヤマトクルーだけど顔は知らない”という超エリートが並んでると思うとその威圧感に負けそうになったが思いのほか会話は弾み斉藤の事、地上の事などいろいろ話して午後の作業がありますので、と帰って行った
「…ね、いい人だったでしょ?」
ユキが嬉しそうな顔をしながら進に言った。
「あぁ…類は…じゃないけど、本当に斉藤と似てるな…」(進)
「そうだな…斉藤は…向こうでコスモタイガー隊とケンカしてないといいがな…」
島が泉が出て行った扉を見ながらそうつぶやいた
作品名:永遠に…の傷跡 14 作家名:kei