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永遠に…の傷跡 14

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なんやかんや言いながらユキの食事が終わりうとうと眠りに入ったので進はいつも通りに別になってる薬を点滴に混ぜて真田のいる部屋へ来た

  「姫は寝たのか?」

真田が言うと

  「しばらくは眠りの森の美女ですよ。昼飯どうします?」

進がそう言った途端部屋をノックする音がして扉を開けるとランチが二人分運ばれてきた

  「頼んでいませんが?」

進が言うと

  「南部のおぼっちゃまからお持ちするように、と仰せつかっております」

そう言って3人がかりでリビングにセットするとお辞儀して戻って行った

  「…ほんと…軍人にしとくのもったいないよな…」(進)
  「親父さんが後を継げと言う気持ちわからなくないな…せっかくの好意だ…食材を無駄にする
   こともあるまい。頂こうか。」(真田)

そう言うとふたりでテーブルに向き合った

  「「いただきます」」

しばらくはおいしい、とかいいながら食べていたが真田が口火を切った

  「南部がさ、お前とユキが別れたって織田から聞いた時“俺、立候補しようかな”って言ったヤツ
   今思うとそれってあながちウソじゃなかったのかもな。」(真田)
  「…(食べた物を吹き出しそうになりながら)いきなりなんですか?」(進)
  「織田がユキの事イロイロ…言ってただろう?」(真田)
  「………」
  「わかってるよ、ユキはそんな女じゃない。ただ目立つんだ、お前だって見とれたうちの一人
   だろう?ユキは目を引いてしまうんだ。で、世の中のお偉ら方が口説きに入るんだよ。
   でもユキはそれとなく食事にでも…って言わせないくらいのピンとした空気を張るんだ。
   それをはたから見たらそう見えるのかもしれないな。同じ場所にいても俺らがいるのといない
   のと全然顔が違うからな…。南部は軍がらみのパーティーに出ること多いからそのあたり
   よく見てると思うぞ。人から聞くとユキがいる時は付かず離れず南部がそばにいるらしい。
   やつも心配なんだよ。護身術を身につけてるとはいえやはり女性だからな…地球の主要人物が
   そろうパーティーだからテロがあってもおかしくない…。前に偶然会って飲んだ時そんな話
   してな…俺が“お前がユキを連れて親父さんに挨拶行ったら両手離しで喜んだだろう?”って
   聞いたら“絶対ない話ですがきっと大喜びだと思いますよ”って言ってたからな。でもあの場で
   南部がそう話をふったから織田は南部に出し抜かれる前に、とちょっと慌て過ぎたんだろう
   な。だからこうして話が早く決着着いた…」(真田)
作品名:永遠に…の傷跡 14 作家名:kei