永遠に…の傷跡 15
「夕食はこれからですか?」
院長の山下はリンゴジュースを飲んでるのを見てそう言った
「はい…先生、ちょっとお伺いしたいのですが…」
院長はエコーの画面を見ながら“なんでしょう?”とつぶやいた
「あの…シャワー浴びてもいいですか?」
ユキが遠慮がちに言うと
「シャワーですか…(傷口を診て)そうですね…大丈夫だと思いますが念のため洗浄綿を置いて
起きますのでシャワー上がったら傷口だけはタオルで拭かず洗浄綿で拭いてください。」
山下がそう言うと回診バッグから吉田が洗浄綿を何枚か取り出した
「先生点滴どうしますか?」
吉田が洗浄綿をユキに渡しながらそう聞くと
「そうですね…(ユキの顔を見ながら)野菜スープとか少し様子を見ながら始めましょうか。
点滴も半分のにしてみましょう。それと…鉄分と少し血圧を上げる薬を点滴に入れますね。
まぁ上が95過ぎてくれればいいんですが…なかなか上がらないみたいなのでもう少し
お薬は続けましょう。」
血圧はまだ85/60だった
点滴の処置が終わると二人はまた明日来ます、と言って帰って行った
作品名:永遠に…の傷跡 15 作家名:kei