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永遠に…の傷跡 15

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翌日ユキは院長の山下から外泊の許可をもらう事が出来た。期間は一週間。その後一日病院で検査して異常がなければ翌日退院としましょう、と嬉しい退院予告まで出た。

  「最初はもっと長引くと思ったんですよ。まぁ普通なら絶対外泊許可出さないんですがなんて
   たって佐渡先生直々のお願いですからね…飲むしかないでしょう。おぼっちゃまから現地の
   病院の方の紹介を頂いておりましてカルテなど…今まで使っていた薬と点滴薬など今までの
   経過などきちんと向こうで把握してもらいたいので送っておきますので…」

ユキは朝シャワーを浴びる事が出来てさっぱりしていた

  「久々のシャワーのご気分はいかがでしたか?今日も点滴ありますが午前と夜と2本だけに
   しましょう。」
  「昨日久々に点滴が外れて右側気にせず眠ることができました。シャワーはとっても気持ち
   よかったです。もう点滴なくても大丈夫だと思えてしまうぐらい元気になった気がします」

ユキは再び点滴をやるのがちょっとイヤだった

  「今底辺から考えるととても体調がいいように思えるかもしれませんが普通の体の人を思えば
   完全によくなったとは言い切れません。いいですか?外泊許可が出たとはいえ直射日光は
   避けてあまり過度に風に当たらないこと、スパイスの効いた食事やアルコールは厳禁、
   体力つけるより休養!ですからね。」

山下はよ~く言い聞かせるように少し大きな声で進と真田に聞こえるように言った。その意図が二人にもわかったので少し離れた所から

  「「は~い」」

と少し間の抜けた返事が返ってきて山下と看護師の山田とユキは笑ってしまった。
しばらく雑談した後二人は戻って行った

  「よかったな、ユキ。お許しが出たな」(真田)
  「えぇ…でもいつ出発なのかしら?私パジャマ以外ここにないと思うんだけど…」(ユキ)
  
そこへタイミングよく南部から進に電話が入った
作品名:永遠に…の傷跡 15 作家名:kei