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永遠に…の傷跡 16

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進は足がしびれてるのに気付き起きると時間は10時を過ぎていた。進が動いたのでユキも目が覚めた

  「やだ…私寝ちゃったの?古代くんも?重たかったでしょう?ごめんなさい」

ユキが恥ずかしそうに言うと

  「起しちゃったね。寒くなかったかい?」

ユキをそっとソファーに座らせるように自分の膝からおろした

  「大丈夫…とっても暖かかったから…」

そう言うとユキは進の肩にそっと自分の頭を乗せた




しばらくすると南部が病室にやってきた

  「お邪魔しますぅ~本当にお邪魔しますぅ~」(南部)
  「南部君、大丈夫よ全然お邪魔じゃないってば!」

ユキが明るく言うと

  「ユキさんはそう思っても古代がそう思ってるかもしれないでしょ?…っととと、ユキさん大丈夫ですか?
   一応佐渡先生からはOKもらってますが…着替えを持ってきました。これに着替えてホテルに
   移動しましょう。」

南部はそう言ってゆったりとしたワンピースを持ってきた

  「…ありがとう。じゃぁ着替えるわ」

ユキがワンピースを受け取ると進がソファーからユキを抱き上げてそっとベッドの上に下ろしカーテンを閉めた

  「ユキさん、歩けないんですか?」

南部が小声で聞くと

  「血圧がまた下がったみたいで力が入らないらしい…」

進がそう答えると南部が携帯を取り出して車いすを手配してくれた

  「古代、まさかホテルまで抱いていこうなんてそんな目立つこと考えてなかったよな?」

南部にさらに小声でそう聞かれ

  「…全く…何も考えていなかった…」

進はボサボサ頭をカリカリ掻いた。進が食事のゴミなどを片付けてる間にユキの着替えが済んだようでカーテンが開けられる音がした

  「お待たせしました」

ベッドに座り準備が出来たところでノックの音がして扉を開けると太田が車いすを押して入ってきた

  「ありがとう」

ユキは素直にベッドの横につけられた車いすに座ると太田が進にバトンタッチして病室を出た。
病院を出る時にもう一度佐渡の顔を見てお礼を言うと看護師達がお大事に、と言いながら送り出してくれた

ホテルへはタクシーで向かった前のホテルとは違いエアポートに一番近い地下都市のホテルに入って行った
作品名:永遠に…の傷跡 16 作家名:kei