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永遠に…の傷跡 16

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二人が出て行ってしばらくすると病室の扉をノックする音がした。進がドアを開けると真田と島が立っていたので病室に入れるとソファーに座って話し始めた

  「…大丈夫か?病院出たところでユキの両親とすれ違ったから心配で戻ってきたんだよ。」

真田が言った

  「聞いてたか?」

進がそう聞くと二人はうなずいた

  「余計なこと、とは思ったんだが俺たちから話をしておいたから…」

島が言うと

  「今回の事は不可抗力だったと…今回の航海にユキが同乗してなかったこと…」(島)
  「でもユキが倒れたことは何も言ってないからな。」(真田)
  「そんなこと言ったら病室戻ってきてユキが痛かろうが何だろうが連行されちまうだろ?」

島がそう言ってユキの顔を見た

  「それだけは避けたいよな、ユキ」

ユキは大きくうなずいた

  「佐渡先生がけがが落ち着けば保養所行ってもいいって南部に連絡あったんだ。それも伝えたくて
   ユキもがっかりしないで…ちゃんと薬飲めよ。」(真田)
  「そうそう、南部の親父が別のジェット用立てしたって。よほど責任感じてるみたいだぜ?」(島)
  「だけど今までもさんざんお世話になっているのに…申し訳ないわ。」(ユキ)
  「ユキは余計な心配しないでいいんだよ。たまにはお人形さんになりなさい。」(島)
  「お人形?」(ユキ)
  「まぁ…しっかしユキいい腕前だったそうじゃないか。さすが俺の直々の弟子だな。」(真田)
  「まだまだです…その証拠に当たっちゃったし…」

ユキはばつ悪そうに撃たれた肩を見やった

  「さて…せっかく南部の親父さんが部屋手配してくれたから戻ろうか。じゃぁ…古代行くぞ」
  「手、出すなよ!」

二人はそう笑いながら部屋を出て行った。二人の最後残した言葉で進とユキは顔を見合せて真っ赤になってしまった
作品名:永遠に…の傷跡 16 作家名:kei