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時空省奇伝 次元と時を超える者たち

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大総統「さて、先のテロについてだが、君の言った通り、もうこの国にはいないようだ。軍総出で探索したものの、逃げられてしまったようだ。」
私は、やはりそうかと思い、考えにふける。一体連中は何しにこの世界までやってきたのか?疑問は深まるばかりだ。
大総統「どうやら、君も残念そうだな、顔に出ているよ。」
山本「えぇ。松永とゲマは私の国で総出で探しているので、見つけたら絶対に捕まえてやろうと決めていたのですが…」
そう答える私に辻谷君は
辻谷「まぁ、仕方ないさ。でも、さっき『元就室長』が来てこれを置いて行ったぜ。」
何!毛利室長が来てたのか!なぜ気づかなかったのか。よけいに悔やまれる話が増えてしまった。
辻谷「そんなにショックを受けなさんな。後でまた来るそうだから、おとなしく、待ってようぜ。」
そうだ、彼の言う通り、おとなしく待つとしよう。その言葉に少しばっかり救われたよ、辻谷君。神経質な僕にはきみの包容力が何よりだ。
そんな我々をよそに、よく話をつかめず困惑している二人の若者がいた。
ウィンリィ「…ねぇねぇ、あの人結構お偉いさんなのかな?結構複雑な話しているみたいだけど。」
エドワード「なんか、ニッポンとかいう国から来た人らしい。よ〜く分からない部分がまだ結構あるけど、それなりにお偉いさんみたいだ。」
彼女はとりあえず「ふ〜ん」と答える、それでもおそらくよく呑み込めていないようであったが。
話は続く。大総統から何か重要な話があるらしい。
大総統「そうそう、山本君。後で君に話があるのだが、良いかね?」
山本「はい、一向に構いません。」
その返事に頷いた私に、大総統は良い笑顔で頷き、今後の日程を確認して病室から出ていこうとする前に、何か取りに戻ると言って
走って出て行った。すぐに帰ってきた彼は『メロンは嫌いかね?』といってメロンを差出し、お忍びがばれるとかどうとか言って慌てて帰った。
エドワード「…このメロン、どうすっかな。」
ジュード「とりあえず、いただきましょうか…」
そうして、怪我をしていない人2名により切られたメロンをおいしく頂くことになった。そのついでに、ウィンリィちゃんについて詳しく話を聞くこととした。
山本「そういえば、ウィンリィちゃんはオートメイル技師なんだね。」
ウィンリィ「はい!私の生まれ故郷のリゼンブール村で私のおばあちゃんと一緒に技師をしています。」
その話に興味を持つのは医学生のジュードだ。彼も、この世界にしかないオートメイルに興味を持っているからである。彼もさりげなく話に加わる。
ジュード「へぇ〜、そうなんですか!僕はまだ研究医の段階だから、立派に仕事してるきみって凄いなって思うよ。」
ウィンリィ「いえいえ!ジュード君も研究者として結構有名な方だって聞きましたよ。」
その言葉にジュードは、はにかみながら照れている。こうしてみると、彼も年相応の青年なんだな〜とか考える25歳の初春だ。
辻谷「へぇ〜、今どきの若いもんっちゃすごかね〜。な、エドワード君!」