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yamatoⅢ 太陽制御の後で 7

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<緊急事態>
  <<ヤマト、応答せよ!ヤマト!相原通信士応答せよ!>>

ヤマトは正体不明の艦と戦闘態勢に入ったと連絡が入った後音信不通になった。ユキはその一部始終を見ていて普通じゃないと判断した。

  (まさか…ヤマトが?撃沈されたの?ううん、ちょっとやそっとじゃあの
   鋼鈑はやられやしない…)

ユキは真田の計画書に目を通していた。

  (それに放射能を感知したら自動でコスモクリーナーが作動するように
   設定されている…古代くん…真田さん、無事に帰って来て!)

ユキはフラフラと屋上へ向かい空を眺めていた。

  (お願い…帰って来て!今すぐに!そして私を抱きしめて!)

ユキは自分自身を抱きしめて流れそうな涙に耐えた。









  「ヤマトは…行方不明なんですか?」

すでにヤマトの通信が途絶えて一週間が過ぎていた。周りは諦めモードに入っていた。声の主は晶子だった。

  「今日…研修で中央に来てたんです…少しは情報がはいるかしら、って
   思いながらきてたんですけど…」

晶子はすっかり痩せて何度も泣いたのだろう、目が真っ赤だった。

  「それが私にもわからないの…」

ユキも肩を落としてそう告げた。ユキは休憩の為食堂に来ていたが食欲はなくホットミルクを飲んでいた。

  「だけどヤマトの鋼鈑は強化したし…新しいコスモクリーナーも積んでる。
   きっと…帰ってくる、って信じてる。」

ユキは強い気持ちで晶子を見た。ただ晶子に言っている言葉は自分自身に言っている言葉でもあった。

  「ユキさんは大丈夫なんですか?古代さんが心配じゃないんですか?」

晶子が涙を流しながらユキに訴える。

  (…やっぱり晶子さんはお嬢様なのね…これじゃ秘書官は勤まらないわ)

ユキはしっかり晶子を見て

  「私たちがうろたえちゃいけないの。まだヤマトが撃破されたって報告が
   上がってきたわけじゃないわ。」

ユキは力強く言った。

  (そうよ…古代くんが私に黙って逝ってしまう事はない!)

晶子はユキの言葉に圧倒されそうになった。

  「何かわかったらすぐに報告するから…」

ユキはそう言ってホットミルクを持って中央指令室に戻って行った。

  (古代くん…みんなで守った地球が…水没してしまうかもしれないの。
  早く戻って来て…)

ユキは泣きたい気持ちを強い気持ちでぐっと抑えた。












作品名:yamatoⅢ 太陽制御の後で 7 作家名:kei