G Generation Guardian
Z-01は難なくその一撃を躱す。まるで「最初からその行動が解っていた」かのように。そしてすかさずZ-01のビームサーベルはメタルクロスガンダムの腕を両断する。
「腕ガッ…!!」
操縦席のコンソールが警告を鳴らしている。この機体はもう戦えない、早く戻れと。
『視えない恐怖に切り刻まれろ。』
リンギーリンは驚愕するが、ネロはその暇さえ与えない。非情に、冷血に、残忍に、Z-01は敵を切り刻んでゆく。もう片方の腕、脚、背部スラスター。「通常の敵」ならばリンギーリンは離脱し反撃に転じたであろう。しかしこの機体は違った。何時も自分の行動の「先」を行く。だから反撃が出来ず、躱すことも能わない。
「チクショウ…オボエテイロ……キサマラァアア!!!」
Z-01が止めを刺す瞬間、リンギーリンは聲を搾り出し、捨て台詞を吐いてその場から姿を消した。ネロの攻撃が届かなかったのは、この一撃のみであった。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん