G Generation Guardian
「別に大丈夫よ。…だって、そこまで未来が分かってしまったら面白く無くなるじゃない。今はこんな世界になっちゃったから、フォント君の知っている人と結ばれるかは分からないけど。」
「はあ、そうですか…。」
フォントは緊張の糸が切れ、嘆息し肩の力を抜く。しかし、ベルナデットとはなんと強い事だろう。こんな突拍子も無い話を聞いて、もう平然としている。心配したこちらが馬鹿馬鹿しくなるくらいだ。しかし、心配な要素がもう一つあった。
「お前は…未来からこの世界に来たんだな?」
この女性について、いや、「あの計画」についてだ。
「はい。間違いなく俺達はU.C.150年代の地球圏から来ました。あなたはエウロペ…エウロペ・ドゥガチではありませんか?」
「ああ、そうだ。ならば、「私が伝えに来たこと」も分かるな?」
やはり「的中」した。かつて本で読んだことがある。あの人…カーティスさんは「出鱈目」だと言っていたけど、その計画とそれに対する「作戦」があったのは事実だ。
「「神の雷計画」…!!」
「やはり知っているか。お前の様子を見る限り、お前のいた世界では計画は頓挫したらしい。」
その通りだ。
神の雷計画。
木星戦役時の総統「クラックス・ドゥガチ」の跡を継いだ『カリスト』が三年もの時をかけ決行しようとした連邦打倒計画。木星側で用意したコロニーレーザーで一時間毎に地球を焼き、二次災害と合わせて地球人類を全滅させる作戦。しかし、その計画はある人物に破られた。「鋼鉄の7人」と呼ばれる、地球と木星の枠を超え編成された7人、そして7機のMS。その内の1人が、ここにいるエウロペ・ドゥガチ、そしてもう1人「スカルハート」ことトビア・アロナクスだ。彼らによる活躍により、コロニーレーザーは破壊され、計画は頓挫した。
そしてその彼女がいるということは、計画は存在し、地球に牙を剥こうとしていることに他ならない。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん



