G Generation Guardian
コロニー内のレンジャー隊の設備を使い、エウロペによる「神の雷計画」の全貌が話される事となった。この計画は多くの人間に知られなければならないが、戦闘力の無い人間が知っては今後危険に晒される恐れがあるため、海賊残党軍とトレジャースターの面々にのみ明かされる事となった。
「この度命を助けて貰った事、感謝する。」
エウロペはまず全員に向け頭を下げ、自分の命を救われたことに一言礼を述べた。頭を上げると目付きは厳しい物になり、計画の存在とその内容を話し始める。
「先ず私が何者であるかを説明する。私は「エウロペ・ドゥガチ」。木星帝国の前総統であるクラックス・ドゥガチの妻…そしてそちらで世話になっているベルナデット…つまりテテニス・ドゥガチの義母にあたる。」
エウロペが紹介したことにより、全員が一時どよめく。無理もない。海賊残党軍にとっては、かつて敵対した陣営の王妃であったし、トレジャースターにとっても、「木星帝国」という所はよく知らなかったが、兎に角高貴な人がそこにいるということは充分に理解出来たからである。
「そんな人間が何故地球圏まで逃亡して来たのか…それは、木星帝国で「計画」が始動し始めているのを伝える為だ。」
そう言えば、エウロペは手持ちの映像資料を映し出した。そこに描かれているのは木星と地球である。
「「神の雷計画」…現総統である「カリスト」が主導している計画だ。その計画は…「木星からコロニーレーザーを使用して一時間毎に地球を焼き、連邦はおろか地球人類を全滅させる」ものだ。」
それを言った瞬間、室内では大きな動揺が生まれ、それぞれ神妙な面持ちでエウロペを見た。特にトレジャースター…A.G.世界の人間には、「住処であるコロニーを兵器として使用する」という発想が無かった為、その話がにわかには信じられなかった。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん



