G Generation Guardian
ルールは単純である。実戦用武装は使用禁止。2チームに別れ片方のチームを全機【撃墜】扱いにしたチームが勝利である。急所にペイント弾を命中させるか、格闘武装による接触判定を与えればその機体は撃墜とさせる。チーム戦としたのは、主に新兵で編成されたこの隊が統率された連携をとれるか、また戦況に応じて臨機応変に対応出来るかという隊全体の力量を測る意味合いも兼ねていた。
今回は5対5。フェアマッチでの演習となる。
『隊長が相手だからって、ビビってるんじゃないか?ハヤト。』
演習を前にして、ミックから通信が掛かる。いつもは頼もしいミックも、今回ばかりは声が上ずっているようにも聞こえる。
「そういうミックだって、声が震えてるじゃないか。」
『違いねえ。でも隊長の胸を借りるつもりで、全力でいこうぜ!』
「ああ…。」
今回の演習で緊張しているのが自分だけでは無かったと思うと、また少し気持ちが楽になるような気がした。自分たちが慕う隊長は敵チームのリーダーである。恐らく統率された動きで此方を翻弄するつもりだろう。しかし、此方もおめおめと敗北するつもりはない。幾度も厳しい訓練を受け、その度にミックの様な仲間に支えられて此処まで来た。ハヤトは今一度深呼吸し、操縦桿を握り締め、敵チームを見据えた。
『カウントダウンを開始する。5,4,3,2,1,…』
『始めッッ!!!!』
「始まった!」
隊長により演習開始の合図が掛かり、各機が一斉に動き出す。
前衛は隊長他二機が務め、残りの二機は後衛に回りライフルを構えていた。
『で、どうするリーダー?』
「迷っていても仕方無いさ。ミーティング通り、俺が前衛を務めるよ。」
『OK!ケツは任せな、ハヤト!!』
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん



