G Generation Guardian
「仕留められなかった…でも俺の「今」の役割は敵を倒す事じゃない! 」
ハヤトはコンソールを確認し、他の敵機が居る地点へと機体を向かわせた。後ろには先程仕留め損ねた機体が追ってきている。しかし、それはハヤト達の計算通りの行動だった。
「そうだ…追ってこい!」
ハヤトはそう言いながら次の敵機にライフルを撃ち込む。その機体も咄嗟にシールドで弾を防いだ為撃墜判定を取ることは叶わなかった。そして当然、撃ったのなら敵からも報復として此方に弾が飛んでくる。ハヤトはそれを、イカロスの機動性能と速度を活用して躱し続ける。
「確かにその機体は疾い…だがいつまでもつ!」
敵機のパイロットの言う通り、少しずつではあるが弾が機体に近くなって来ている。相手がこの機体の速度に慣れてきたのだ。ハヤトは焦燥感に駆られる一方だ。しかし、その十数秒後、ハヤトの口元が緩む。そう、インパルスが大型のデブリの間を通過した今、自分の役目は完遂されたのだ。
「今だ、ミック!!!」
ハヤトは興奮ぎみでミックへとそう通信を掛けた。
「あいよっ!」
インパルスが通過したデブリから飛び出したのはミックともう一人の新兵のザクウォーリアであった。そう、敵が来る直前まで機体の電源を落としておき、ハヤトが一定のポイントを通過したところで再起動、敵の注意をハヤトのみに逸らしたのだ。
突如として現れた機体により、相手の機体は反応が遅れてしまい回避運動も取れない。それを逃すミックではなく、ペイント弾を発射し機体の胸部にマゼンタの塗料をぶちまけて見せた。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん



