G Generation Guardian
「ハヤト!俺が教えて来たことを全て発揮しろ!そして俺に一太刀浴びせて見せろ!」
「はい!!…行くぞ、インパルス!」
新兵vsベテランの模擬戦は早くも一対一、残っているのはハヤトのインパルスと隊長のザクファントムのみとなっていた。機体性能ではハヤトが優っているが、技量では数々の修羅場を切り抜けた隊長に大きく劣る。ハヤトには立ち塞がる隊長の姿が大きな壁のように感じた。隊長以外の機体はこちらの作戦で撃墜し、一瞬勝利を確信した。しかし、隊長は瞬く間に此方の戦力を圧倒したのだ。ハヤトにはその事実が恐ろしかった。しかし同時に、「越えてみたい 」という挑戦的な気持ちも芽生え始めていたのだ。手の震えは最早無くなっている。躊躇う事無く彼は自分の機体を加速させた。
「俺は、コイツと一緒に貴方を越えてみせる!」
ハヤトは機体の機動性能を活かし、加速しながらも正確に狙いを定めライフルを発射する。
「いい動きだ。狙いも悪くはない。…だが!」
隊長は弾の軌道を読みながら回避運動を行い、デブリが集中する地点へと機体を向かわせる。
「デブリに入られた!?」
「戦いは地形を利用する物だ。特にこのような特殊な場面ではな! 」
隊長の機体はデブリに入ると、小刻みに移動をしながらインパルスへ向け弾を発射する。ハヤトは驚きながらも回避する。しかし反撃に繋げることが出来ない。回避した後ライフルを構えればまた隊長の機体はデブリの中に姿を消すのだ。ハヤトは若干の焦りを覚えながらもチャンスを伺う。しかし隊長はその暇すら与えず、ヒット&アウェイを繰り返しながらハヤトを追い詰めてゆく。この状況を打破するにはどうすればいいか、思考を巡らせた結果一つの「覚悟」を決めた。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん



