G Generation Guardian
『何…!?』
「味方が、爆発した…!」
『あぁ…温いねぇ温すぎる…やっぱり「お遊戯」やってるような連中じゃあ駄目だよ…なぁ?』
男の不気味な声と共に現れたのは一機のMSであった。どの時代、世界の機種とも一致しないのはその外見で理解出来た。マニュピレーターにはビームの砲身らしきものが確認でき、背部からは何らかの粒子から形成されていると思われる多数の「翅」の様な物が見られた。まるで獲物を見据えているかの様に輝くカメラアイは死神の様を思わせる。ハヤトはその機体を見ると心臓を、首を掴まれているような、異様な不快感に襲われた。体を動かそうとしても言う事を利かない。今ハヤトは正に「蛇に睨まれた蛙」なのだ。
「貴様が部下を殺ったのか…ならば仇を討たせて貰うぞ!!」
隊長は怯む事無く、寧ろ怒りを燃やし敵へ突貫していく。しかし、敵機は微動だにしようともしなかった。ただそこに佇むだけである。
「馬鹿な…!だが頂くぞ!!」
間合いに入ったスラッシュザクファントムは、機体の渾身の力で大斧を振るう。普通のMSではこのビーム刃と質量には耐えられない筈だ。「勝てる!」とハヤトも確信していた。
「馬鹿はお前だろう?」
「!!」
スラッシュザクファントムは、刃が敵機に届く寸前で「止まった」のだ。いや、「止められた」というのが正しいのか。スラッシュザクファントムの大斧は、粒子で形成されている翅に遮られていたのだ。
「「光の翼」って言うらしいぜ?勉強になったろ、なら…」
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん