G Generation Guardian
次の瞬間、2機の刃はぶつかり合い、大きな火花を散らす。ハルピュイアの方がやや全高では劣るが、出力ではアナトインパルスと引けを取っていない。
「なぁ…いまどんな気持ちだ?どんな気持ちだよ?」
「くそおおおおおお!!」
『避けろ、ハヤト!!』
「ミック!」
突如として耳に入る友の声が、ハヤトの思考を正常にさせた。彼に言われた通り、機体の出力を上げ、カラドボルグでハルピュイアの機体を弾き飛ばしたあと全速力で離脱する。
「喰らえよ、化け物め…!」
ミックは引金を引き、ガナーザクウォーリアのメイン武装「オルトロス」を斉射する。一筋の閃光が迷う事無くハルピュイアへと向かってゆく。
「つまんねぇ…水を指すんじゃねえよ…」
ベルグがそう呟いた頃には、ハルピュイアはその閃光を躱していた。ミックの狙いは正確であった。しかし、機体・パイロットの「格」が違い過ぎるのだ。
「もう遊ぶのはヤメだ。…飽きた。」
ベルグそう言うと、両腰に装備された実弾兵器「ゲイボルグ」を発射する。凄まじい弾速で発射されたそれは確実にミックの機体の両腕を撃ち抜いた。まるで一瞬の出来事。それ故にミックは反応すらも出来なかった。ただ知らぬうちに被弾し、両腕をもがれたという認識しか出来なかったのだ。…そして、ハルピュイアは超高速で機動しミックの目の前に迫った。
「な…に…?」
震えた声で呟いた瞬間、ミックの身体に重い衝撃が走った。ハルピュイアはただ廻し蹴りを喰らわせただけだ。しかしそのパワー故にザクウォーリアはいとも簡単に吹き飛ばされた。機体はデブリに衝突し、機体は力尽きる様に停止した。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん