G Generation Guardian
「セシア」と呼ばれた女性は言葉を返すなり青年の胸の中に飛び込む。それを受け止めた青年は彼女の体温のぬくもりを直に感じていた。男としては、このまま彼女を抱きしめると言った様な行為に及びたいと思う所であるが、青年…レオスはその感情を何とか理性の奥にしまいこみ、セシアの目を見ながら言葉を発した。
「セシア…君はオレに触れるのか…?」
「はい…」
レオスの言葉が耳に入り我に返ったセシアは一歩引きさがり、赤面しながらも彼の顔を見た。
「正直、私も驚いているんです。触れられるのはレオスだけではありません。この艦の人たちと握手を交わした時も触れることが出来ました。何が起こっているのか、見当もつきません…」
彼女は困惑の様子もみせながら、レオスに自分が置かれている状況について話す。肉体に触れられる、といった点で言えば、C.E.世界のエグザクターである「プロフェッサー」が制作した「ホロアクターによるダイヴ機能」が思い当たるが、これを自分で使用した覚えは無い。第一、これがGAデータであるのかも定かではないのだ。「「ジュピターX」とは連絡は取れるのか?」
「いえ…ジュピターXへのリンクは完全に遮断されていて、他の「Gダイバー」の所在や安否も分からないままなんです。…すみません、貴方の様な「Gダイバー」をサポートするのが私の役目なのに…」
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん