G Generation Guardian
「Gダイバー」とは、ジュピターX内に存在するGAデータ…つまり、多数存在する「人類の歴史」に介入し、人類の進化の可能性を模索する者のことだ。レオス・アロイもまたその一人であり、セシア・アウェアはGダイバーを補佐する「システム」。つまり、彼女は人間ではなく、その姿も「立体映像」であった。レオスが驚愕したのはその様な経緯があってのことである。
レオスは重い表情を見せるセシアを見かねて、彼女の肩に触れながらこう言った。
「別に君が気に病むことは無いさ。この状況だって、君が原因で起きた事じゃないだろ?」
「ですが…」
「それに、せっかく身体があるなら楽しまないと!せっかく自由に出来る身体を手に入れたんじゃないか!!」
「レオス…」
レオスの言葉を聞くと、セシアも曇っていた表情が晴れやかなものに変わっていく。
悲観するだけでは何も変わらない。今この状態で、自分の出来る事をしよう。そう彼女は心に決めた。
一方、レオスは改めて眼の前にいるセシアの肢体を見回した。立体映像もそこに実体があるのとほぼ変わらないほどであったが、やはりというか、本物の身体というのは違うのだと実感させられた。女性としての彼女の魅力が数倍、いや数十倍にもよく見える気がした。
となれば、彼の脳裏が理性と本能の間でさ迷うのは必然の事だと言える。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん