二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

G Generation Guardian

INDEX|145ページ/211ページ|

次のページ前のページ
 

男はそう言うと機体をアナトインパルスの前まで移動させ、コクピットを向かい合わせる形を取った。ハヤトは座標データをジャスティスに送ると、コクピットハッチを開放した。するとジャスティスのコクピットハッチも開放され、男の姿が顕になった。声にたがわぬ優しい面持ちをした青年であることに安堵しつつ、ハヤトはジャスティスのコクピットに移った。

「狭いでしょうが、我慢して下さいね。」

彼は乗りこんだハヤトにそう言うと、コクピットハッチを閉じてデータが指し示す方向へと向かった。最後にミックのザクウォーリアが反応を示したのは宙域のデブリの中の一つだ。そして1分も満たず、ザクウォーリアを発見することが出来た。ハルピュイアの攻撃により変わり果てた姿となっており、コクピット周辺の損傷も酷い物であった。ハヤトは心の内から激しい焦燥感が溢れ出す。
「…すみません、ハッチを開けてください!」

「…分かりました。」

彼はジャスティスをザクウォーリアに近づけ、再びコクピットハッチを開いた。それと同時にハヤトは機体から飛び出し、ザクウォーリアの胸部に取り付く。そして強制展開装置を使い、コクピットハッチを展開させた。その中に居たのは、ザクウォーリアと同じく変わり果てた姿となったミックであった。損傷時に内部も爆発を起こしたのだろう。計器やコクピットの破片が全身に渡って突き刺さっている。

「嘘だろ…おい、ミック!ミック!」

ハヤトの心の不安が的中し、直ぐにミックへ呼び掛ける。

「…ハヤ、ト…か…ざまァねえや…」

ミックはハヤトの声に対し、弱々しく消え入りそうな声で応答した。

「ミック!…良かっ…」

「いや、もう…駄目だ…」

ハヤトの声を遮り、ミックは言葉を重ねた。彼の視線はすぐ前にいるハヤトに合っていない。彼の視界には、もはや何も映ってはいなかった。

「もう、体の感覚が、殆ど無いんだ…なんでだろうなぁ…俺達、何も悪い事はしてないはずだろ…?」

「ああ…だから、もう喋るな…!」

「お前…泣いてんのかよ…そんなとこは、相変わらずだ…な……」



ミックは目を閉じた。そして、それからはひとつも言葉を発することは無かった。





「んだよ…なんだよこれ!!!!何で…何で隊長や…仲間や…ミックがこんな死に方をしなきゃならないんだ…!!…なんで、俺だけ、生き残ったんだ……!」





ハヤトは涙を流し、友の骸の前で崩れ落ちた。戦闘が終わり、友の死を目の当たりにし、とめどない悲しみがハヤトを襲った。ぶつけようの無い怒りも何もかも、涙となってハヤトの頬からこぼれ落ちる。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん