G Generation Guardian
『今の彼女には触れる事が出来る…と言う事は…いや、オレは一体何を考えているんだ!オレと彼女はそういう関係じゃ…!でも…彼女の今の状態がいつまでも続くとは思えない…、だからそういう事じゃなくて!!』
「レオス…やっぱりまだ調子が?」
レオスが頭を抱えながら悶々とする様を見て、体調不良にでもなったのかと心配するように見つめる。
「い、いや何でもない!!」
レオスはすぐさま否定し、平静を取り戻そうとする。言える訳がないだろう、彼女の身体を見て欲情しそうになったなどとはとても。彼は「女のカン」とかいう物で察知されない事を祈るばかりであった。
「む、怪しいですね…」
セシアがレオスに疑いの眼差しを見せている。絶えずパートナーとして共に過ごしてきた事がここで仇となってしまったのか、とレオスは冷や汗をかきながら白状せざるを得ない事を覚悟した。しかし、それは杞憂となる。
「…キャア!!」
ごく一瞬ではあるが激しい震動が艦内に起こり、セシアはそれに抗う事が出来ずに体勢を崩してしまう。
「セシア!」
レオスは声を発すると同時に腕を伸ばし、倒れそうなセシアの身体を支える。普段であれば感じる事の出来ない、彼女の「重さ」が彼の腕にのしかかった。彼女は驚きの表情を見せていたが、怪我は無いようだ。それを確認したレオスはそのまま彼女を元の体勢に戻す。
「あ、ありがとうございます…」
「構わないよ。…それより、何故艦が停止したんだ?」
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん