G Generation Guardian
「友の無念を晴らす事も結構。しかし、お前には他にやるべき事が在るのではないかと、そう思えてならんのだ。彼ら「ガンダム」を駆る者達を見ているとな。お前はガンダムと共に、この世界を見て来るといい。そして、この世界での使命をこの者達と共に見つけるのだ。」
「俺がやるべき、事…。」
レイは艦長の言葉を反芻し、自分の中に取り込む。
友を、仲間を蹂躙した物を屠る以外に、自分がしなければならない事などあるのだろうか。
しかし、だからこそ艦長は「世界を見ろ」と言っているのではないだろうか。世界で起きている様々な事象をこの目にすることで、自分の使命、役目を見定めなければならないと。
レイは決意の眼差しをレオスへと向け、言葉を発した。
「俺からもお願いします!…俺とガンダムも一緒に連れて行って下さい!」
「レイ…。」
レオスは困惑した表情でレイを見る。彼と艦長の気持ちは汲みたいが、自分の旅には危険が付き纏う。それに巻き込んで良いものだろうかと、自分の思いを決めあぐねいていた。
「別にいいんじゃないの?一人くらい増えたってさ。世界を見たいってんならそうさせりゃいいじゃん。味方が増えれば色々楽だし。」
横からそう言い放ったのはピーニャだった。何を考える訳でもなく、ただ思った事をそのまま発した様な純粋な言葉だった。
「…でも…」
「アンタも解ってるでしょ?アイツの今の眼は「生きてる」。危険も承知の上だわさ。」
レオスが反論しようとしたところを、彼女に遮られる。レオスは一息つき、もう一度レイの方へ向き直った。
「解った。オレ達と一緒に行こう、レイ。」
「…はい!」
レイは思い切りのいい返事をした。彼の表情に最早憂いは無く、晴れやかなモノに変わっていた。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん