G Generation Guardian
「センナ、一つ訊いていいか?」
「スリーサイズ以外やったら何でも。最近食べ過ぎで自信あらへんねん。」
「…なんで俺等「全員」で行動しなきゃならねえ?」
ブレイドは愛機で砂漠を駆ける中、相棒にそう聞いた。現在、“ギルド”で居候していた時と同じく、ガンダムチームは共に行動していた。彼が浮かべる表情はいかにも不快といった感じだ。ブレイドは「群がる」「回り道をする」様な事に極端な拒否反応を示す。様は、まどろっこしい事が大の苦手なのだ。彼女はその問いに対し、やはりか、と呆れたような表情を露にした。
「私等が“ギルド”におる間に賊に襲われた様に、この道中に何が在るか解らん。軍と鉢合わせするかもしれん。そうなれば、バラバラでおるより固まってた方が効率がええやろ。違うか?…それに、戦いが出来ればそれでいいって訳でもない。それは“ギルド”に着く前に散々味わったやんか。」
「…チッ、めんどくせえ。」
ブレイドはそう悪態をついた。センナの言う言葉に間違っている所は無い。一機でこの世界をさ迷い、飢えと戦う様な事は二度と御免である。しかし、こうせざるを得ない状況と言うのも、彼にとってはとても歯痒い物が在った。
『悪いな。俺達に付き合わせちまって。』
そう通信で述べたのは、ロウ・ギュールであった。彼は超一流のメカニックであるが、パイロットとしてはせいぜい二流である。教え込まれた剣術やメカへの深い知識があるからこそ戦えているが、本当の腕前自体が跳びぬけている訳ではない。普通の人間より少々機転が回る位なのだ。
彼らが単独行動を取る事にどれだけのリスクを負うかという事は、想像に難く無かった。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん