G Generation Guardian
「ええ加減しつこいで、この糞虫…!!」
センナは悪態を吐きながら、眼前に立ちはだかる敵を次々と撃ち抜いていく。しかし一向に減る気配はない。寧ろその反応は増えている。地中から際限なく敵は這い出てくる。
「一機は弱くても、これだけ数が多ければいずれはジリ貧になる…!」
レオスも焦燥感を顕にする。こちらの弾薬や燃料には限りがあり、機体が無事であってもパイロットの疲労を考慮すれば、これ以上長時間の戦闘を行うのは避けたかった。
「せめて、せめて援軍が来れば…!!」
レイは思わず、今の状況に対して弱音を吐いてしまう。携える刀も傷が付き始めている。長くは保たないだろう。しかし、意地でも保たなければ。そうでなければ仲間の命が危険に晒される。しかし、その時――――。
《オレに任せろ!!!》
後方から、目にも止まらぬ疾さで一機の白いMSが敵の渦中へ飛び込んでいく。その場で戦っていた人間は、今起こったことに対し困惑せずにはいられなかった。
「何だ?あれも違う世界の“ガンダム”か?」
ブレイドは前方に躍り出た機体に対し、眉を潜める。彼がガンダムと言ったのはあの機体に対して何かしらの知識があったからではない。「目が二つあってV字アンテナがついている」からに過ぎない。エクシアブレイズ、エクストリーム、X・夜叉と、ガンダムと呼ばれる機体の頭部は共通してその特徴が見られたのだ。レッドフレームに関しても、OS上で表示される「General Unilateral Neurolink DispersiveAutonomic Maneuver Synthesis System」の頭文字を読めばガンダムとなる。
「機体をデータベースから照合…やっぱり…!RX-78XX「ガンダム・ピクシー」!でもこの機動は一体…。」
検索ツールを起動したセシアにより、白い機体の正体が判明する。それは宇宙世紀0079年に計3機がロールアウトしたガンダムタイプであった。主な武装はマシンガンと二振りのビームダガー。極限まで削ぎ落とした装甲と強化した推進力により、一年戦争時点では圧倒的な近接戦闘能力を保有する。しかし不可解なのは、今見せたピクシーの動きはデータベースに記載されたカタログスペックを大幅に凌駕した物だという事だ。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん