G Generation Guardian
「ホンマ、私らが何したっちゅうねん…いきなり襲われるし訳の分からん機体は出てくるし…何が悲しくてこの脳筋馬鹿と迷子にならなあかんねん!!!」
「上からぎゃあぎゃあ騒ぐんじゃねえ!」
未だに掴めぬ自らの状況に、二人共ストレスを溜めきっていた。操縦席を険悪な空気が包み込んでいた。しかし、今は機体を休める所を確保しなければならない。なんとしても、あの艦隊に匿って貰う必要があるのだ。この艦隊を選んだのにも理由があり、軍用の艦艇と比べてあまりに武装が貧弱そうであること、各部で老朽化が進んでいると見られる箇所を確認したためである。もっとも、万が一悪質なテロリストなどであれば即制圧するつもりでいるのだが。
「…とりあえずちゃんと接触してみやなな。頼むで、ブレイド。」
「へいへい」
ブレイドは一旦機体のGNソードをその場に破棄し、申し訳程度に非戦の意思を示しつつ艦艇に向かった。剣を捨てた効果が見られたのか、艦艇は特に攻撃をしてくる様子は見られなかった。確認できるMSは一機。当然UNKWONであるのだが、頭部の形状がこちらの「ガンダム」と酷似している。しかし、使われている技術体系は、こちらの物と全く違う様にセンナは思った。
充分な距離に接近すると、ブレイドは通信のチャンネルをオープンで開き、MSと艦艇に呼びかけた。
『いきなりで申し訳ねえが、助けてくれ。気が付いたら見当も付かねえこの土地に流れ付いちまった。話の分かる奴なら戦り合ったりはしねぇ、約束する。』
なんとも頭の悪そうな説得だとセンナは呆れつつ聞いていたが、すぐに返答が来た。声の主は艦艇の艦長。おそらくはこの艦隊のリーダーと言える人物なのだろう。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん