G Generation Guardian
「ようこそ、“ギルド”へ。」
その声は先ほど通信で艦艇から発されていた声と同じものだった。彼が艦長なのだろう。外見年齢は五、六十位であるが、彼から感じる雰囲気は堂々としたもので、長の器として相応しく思わせる。
男の存在に気が付いた二人は、一先ず顔をそちらの方へ向けた。
「だが困るよ。此処は賭けボクシングのリングでは無いのだから、それならば余所でやってくれたまえ。」
「!…すいません、ウチの「馬鹿野郎」がほんまに…」
センナは自分が頭を下げるとともに、左腕でブレイドの頭を鷲掴みにし、強制的に頭を下げさせる。
「(何しやがる、このクソアマ…!)」
「(黙ってろボケナス。)」
艦長はその様子を少し呆れた様な顔で覗きながらも、そのまま言葉を続けた。
「ここでは落ち着いて話も出来んだろう。私の部屋に案内する。」
センナの手から解放されたブレイドは再び機体の方へ眼を向ける。見事に三機とも紅いガンダム。勿論詳細な姿形は全く違うものだが。日本刀のガンダムのパイロットは既に降り立ち、艦艇の乗組員たちと交流を交わしている様だ。
艦載機のガンダムのパイロットもこの場にはおらず、姿を消していた。どのような人間だったのだろう。本音を言えば少しこの機体と手合わせしたい気もあったが、それをすれば確実に横の女[センナ]に射殺でもされかねない。
「ああ了解だ。だが話は短めに頼むぜ。」
「努力するさ。」
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん