G Generation Guardian
「さっさと終わらせるぜ!あの糞外道をぶっ潰す!!」
「いちいち熱いねん。…でも同感や。此処に喧嘩売ったこと後悔させたるわ!」
システムを立ち上げ、エクシアブレイズの瞳に火が灯る。既に整備員が退避した通路を踏みしめ、出撃口へ向かう。外では守備隊が必死に敵の攻撃を防いでいた。一刻も早く行かなければ、全滅もあり得る。
「出撃許可、降りたで!!」
「よっしゃあ!エクシアブレイズ、目標を叩き斬る!!!!」
ブレイドは操縦桿を握り、ペダルを踏み込んで機体を加速させた。この世界に来て、初めて行う「武力介入」であった。
「こちらが押されている…っ!なんなんだ、あのMSは!!」
黒いMS群と交戦している守備隊であるが、なんとも「不気味」としか形容することが出来なかった。まずこのMSには生体反応が無く、自律稼働している点。これはA.C.世界の兵器として「モビルドール」が該当するのであるが、近くにそれらをコントロールするような艦や拠点は見当たらない。つまり、何処からどのような目的で現れたのかが不明なのだ。
機種は様々な世界の物が使われているが、どれもがチューンナップを受けているらしく、民間のMSでは比較にならない様な性能を有していた。そのため、既に二割近くのMSが破壊されている。
そして今、MSの内の一機がこちらに狙いを定めた。黒い怪物が、自分を喰らおうとしている様だ。自然と恐怖がこみ上げる。
「糞ッ…こんな事になるならもう一度位女抱いときゃあ良かったぜ!」
守備隊のMS。民間用のドートレスはビームサーベルを発信し、構える。しかし、黒いMS、ザクタイプはより早くヒートホークの刃で相手の装甲を切り裂こうとする。
「ウソだろぉ…!!」
思わず腕を操縦桿から放し、視界を塞いだ瞬間であった。
『まだ諦めるのは早ぇんじゃねえか?』
「…?」
声が聞こえた後、男は恐る恐る目を開けてみる。すると、そこには大剣に串刺しにされ息絶えている黒いMSの姿があった。そしてその横には赤いMS。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん