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G Generation Guardian

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男が失望したように言葉を吐き捨てると、機体の二刀を振りかざし、正面から攻撃を仕掛けた。少年の眼の前に突然現れる赤熱した刃。少年は絶叫する間もなくその一撃を受けた。凄まじいまでの衝撃が自分を襲う。脳がかき回される様なイメージの後、少年は自らの胃の中にあったものを全て吐き出した。機体は仰向けになって倒れている。起き上がらねば、本当に殺されてしまう。でも力が入らない。機体を動かす事も出来ない。意識も朦朧としている。

「流石のガンダムタイプは装甲が違うか…これでもまだ抜けないとは。…だが。」

男は機体に剣を逆手に持たせ、仰向けとなっているガンダムの胸部へと剣の切っ先を定める。少年はまだ動き出す事が出来ない。

「俺…もう駄目なのか…まだ何にも出来ていないのに…」

薄れる意識の中、少年はおもむろに呟く。どうしても身体が動かない。しかし、もう仕方が無いのかもしれない。相手が悪かったのだ。強すぎる。あまりにも。…なら、もうやられても…


そう考えながら、自分の視線を横に流した時であった。

「え…?」

少年の語気が少し強まる。眼が瞳孔と共に開く。口が開き、震える。そして、一筋の涙が流れた。


少年の視線の先には、息絶えた彼の親友がいた。下半身は見当たらない。内臓が千切れた部分から溢れ出し、全身のあらゆる所から血が噴き出していた。眼の前に突き付けられた現実は、少年を正気に戻させるには十分すぎる事象であった。瞬く間に視界が開け、滴る屍の血が自分に流れ込む様に身体が熱くなり、身体の感覚が戻る。少年はすぐに上を見た。刃を突きたてられている。引き剥がすには、逃れるには、反撃に転じるにはどうする。自分でも驚くべき速さで思考が廻った。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん