G Generation Guardian
「あんた等の戦いぶり見たぜ!よくやってくれたよ!!」
「いえ…オレ達は何も…」
「何言ってんだ!アンタのガンダムが無かったら俺達だってお陀仏だったさ。誇っていいんだぜ、お前さん!」
戦場で感じた気持ちを引きずり、戦いでの勝利を素直に喜べずにいたレオスであったが、群衆の内の一人にこう言われた事により、少しだけ自分が救われた気がした。
そしてジャンク屋、ロウの周りには別の意味で取り囲まれる状態にあった。
「アンタ!確かあの白い工具、売りもんにするんだったよな!?俺は買うぜ!!」
ロウが最近開発し、先程も使用していた「カレトヴルッフ」。市でも受注は受け付けると言っていたのだが、皮肉にも先程の戦闘で多くの人間が興味を惹かれたらしく、彼の元に一本受注しようというバルチャーが続出したのである。商売としては、これほど嬉しい事は無いのだが、いかんせん激戦後の為疲労で頭が回らず、対応にあぐねいていた。
「ちょ、ちょっと待ってくれ!…参ったな、こりゃ…。」
『撒いた種が思わぬところで実を結んだな。』
そんな時、その群集を押しのけて、一人こちらに駆けて来る少女の姿があった。
「ちょっと、お嬢ちゃん危ねえぞ!」
「す、すいません!!」
少女は周りに謝罪の言葉を繰り返しつつも、こちらに向かう。
「ん、皆、ちょっと道を開けてくれ!」
少女の姿に気が付いたロウは群集に少女に道を開けるよう指示し、密集状態を解かせる。少女もロウの姿を確認すると、安心したのか大粒の流しながら彼の身体を抱きしめた。
「ロウの馬鹿ァ!…なんでいつも勝手に出て行っちゃうのよ!心配したんだから!!!」
「お、おい樹里!悪かった!悪かったって!」
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん