G Generation Guardian
『救難信号を出したのはアンタかい?動けるか?』
「…はい、申し訳ありません。デブリに衝突してしまい、脚部が損傷してしまったので…」
『…まぁ、詳しい事は事務所で聞くさ。ついて着てくれ。』
「了解しました。」
ネロはMSの誘導に従い、機体を低速で動かしていく。相手の言動を見るに、さほどこちらは警戒していない様だ。この世界ではこの様な事が日常茶飯事なのだろうか。その様な事を思案していた。
「(ここが「ブラックロー運送」…、いや、『宇宙海賊クロスボーン・バンガード』。見せて貰うぞ。」
―――――お前たちの、「ガンダム」を。
「事務所」と呼ばれる施設にMSを移動させ、互いにMSハンガーに懸架する。機体を完全に固定させた所でコクピットハッチを開き、低重力のなかゆっくりと降り立った。見た所、使い古された作業用MSしかないように思えるが、明らかに偽装したかの様な部分が見受けられる。
「アンタもこの世界に来て間もないのかい?…明らかに民間用のMSじゃあ無さそうだけど。」
先に言葉を発したのは、ネロを誘導したMSのパイロットであった。背は低く、顔つきも幼い。大体14、5歳といった所か。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん