G Generation Guardian
「このGENERATION WORLD。裏に潜んでいるのは、一体誰なんだろうね?」
「ふぅ…MSでやるとはいえ、これをノーギャラでやるのは堪えるよなぁ…」
先程のやり取りの後、フォントはファントムを起動させて資材の搬入を開始していた。当然、ただ運べばいいという訳ではなく、コンテナに破損しそうな物があれば慎重に扱わなくてはならない。ちなみに、ベルは笑顔を取り戻し、コクピット内でハロロとおしゃべりを続けている。ひたすらに話しかけられ集中が途切れるよりはマシか、と彼女等のやり取りは放って置いていた。
「(しかし、思ってもみなかった。俺達が〈あの人達〉に出逢うなんて…)」
俺達がこのGENERATION WORLDに喚び出されたのは一月ほど前の事だ。自分の記憶が正しければ、自分の所属する海賊軍 ≪蛇の足“セルピエンテ・タコーン”≫の旗艦≪林檎の花 “マンサーナ・フロール”≫のMSハンガーにおいて整備を行っていた筈だ。それがコクピットに乗り込んだ瞬間に光に包まれ、気が付けば何故か乗り込んでいたベルと共に何処とも解らぬ宇宙を放浪していたのだ。
この世界の神様はさぞ悪戯がお好きらしく、俺達を放っておいてはくれなかった。
『フォント様!機影4…機体照合…データ上のどの機体にも一致しません!!』
「そんな馬鹿な!?」
そう、何処から嗅ぎ付けたのか、まるで地獄から現れた「モンスター」のような機体が僕等に迫って来た。はっきり覚えている。色は深い青。形状は人型に近いけど可変機で、変形するとまるでドラゴンの様な姿になる。それらが俺達に攻撃を仕掛けた。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん