G Generation Guardian
「何だ…“これ“は?」
格納庫に着いたネロは、自分の機体を見て愕然とする。漆黒の機体と翼は薄汚れたジャンクの装甲によって覆い被されていた。昨日までの堕天使の様な姿は幻であったのかと錯覚させられた。
「あれ、ネロには言っていなかったっけ?やっぱり戦闘用MSが大っぴらにこういう事するのはまずいからさ、一応偽装ってことで。あ、装甲は簡単に剥せるから気にしないで。お金も取らないし。」
「そう、なのか…?了解だ。」
そんなネロに、トビアは補足の為に説明をしておいた。ネロはお陰で状況を掴めたが、いやはや何とも…残念としか言葉が浮ばなかった。
「気を落とすなよ。後で綺麗にするからさ。」
「ああ…」
トビアの言葉を返し、ネロは渋々自分の機体に搭乗した。
「クッ…アハハハッ!見たかいフォント君!あのネロ君の面食らった顔!最ッ高だよねぇ…」
二人のやりとりを遠目で見ていたヒロトは何がそれ程に可笑しいのかと思う程に腹を抱えて笑っていた。
「ヒロトさん…確か貴方はネロさんに偽装の事を伝えるように艦長から言われてましたよね?」
「え、言うわけないじゃん。だって言ったらあんな顔見られなかったし。」
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん