G Generation Guardian
「いやぁようこそおいで下さいまシタ。助かります。」
コロニーの住人と思われる男が此方に話し掛けて来る。格好は前世紀にいたというインディアンに酷似しており、その言語にも訛りが見られた。
「いえいえ、いつもニコニコブラックロー運送。いつでも何処でもお呼びとあらば即配達しますよ。」
その言葉にはトビアが答えた。多少営業スマイルは硬いものの、及第点と言える程度の返答をしてみせた。そしてトビアはリストとペンを取り出し、男に手渡す。依頼された品物が全部あるのかの確認と受領の確定をサインして貰う為である。全ての荷物が置かれた所で何人か住民が此方に来て、コンテナの中身を確認し始めた。
「配達は貴方タチだけで来てくれたのデスカ?」
「いえ、もうすぐ艦長…いや、社長が此処に来る筈なんですけど。」
トビアがそう言い掛けると、森の中からホバートラックが勢いよく姿を現した。車体が静止するとハッチが開き、そこから数人が下車していく。その中にはオンモの姿があった。彼女はトビアと話している男を確認すると、少し早歩きでそちらへ向かう。
「代表のオンモです。本日は当社を御利用頂きありがとうございます。」
「とんでもナイ!この世界に飛ばされてからは補給もままなりませんし、貴方達のような存在には本当に感謝していマス!」
男は喜びに満ちた表情でオンモの手を強く握る。一方オンモはその行動に少し驚いた様に見える。男もそれに気が付いたのか手を離し、「ハッ、申し訳ナイ…」と謝罪した。
「フォント?!!」
「その声は、ベル!?」
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん