G Generation Guardian
「…合格ってことなんか?…回りくどい言い方しはるわ。」
「こんなの私にかかれば楽勝…にゃ!?」
余裕の表情を見せるルーガに、突如として衝撃が襲いかかる。
特に大きな損傷は見当たらない。手加減をされたという事なのか。気がつくと、目の前には、禍々しい姿をした黒い機体が此方を向いていた。
「背後から失礼。しかし貴様らを見ていると血が疼いたものでな…木星の女を捕えるつもりだったが気が変わった。俺はザンギ・エール…戦いを始めようではないかッ!!」
ネロはマシン越しに伝わる闘気、殺気をひしひしと感じていた。今までの連中とは訳が違う。
「コテツ、ルーガと言ったか…今すぐ艦の方へ戻れ。」
「なんやて、ワイも戦うで!」
「聞こえなかったのか、戻れ!!」
「!!」
コテツは声を荒げたネロに威圧され、口が紡がれる。あの敵は、それほどまでに危険なのか。
「…分かったわ、死ぬんやないで、兄ちゃん!」
「ああ。」
コテツはルーガエグゼスを担ぐと、その場所から離脱する。
「フン、仲間を逃したか。賢明な判断だ。どうせ奴等は「強者」ではない。」
「仲間ではない。それにあの子供達は…貴様が思う程弱くも無い。」
「ぼざけぇっっ!!」
ザンギは機体を急加速させ、腕に携えた剣をZ-01へと振るう。
しかし、Z-01は巧みにそれを躱し、今度はビームサーベルで敵へと斬りかかる。だがそれも剣によって防がれ、一歩も引かぬ鍔競合いとなる。暫くこの状況が続くと、ネロが先に蹴りを仕掛け、距離を取るとシールドのガトリングを展開し発射する。それでもザンギに届く弾は無く、ある弾は剣により弾かれ、またある弾は躱される。応酬と言わんばかりに、ザンギの機体は掌のビーム砲を発射する。これもまたシールドと機体制御を利用し回避していく。拮抗する機体と機体。幾度もぶつかり合い、火花を散らす。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん