G Generation Guardian
自分の中にある苛立ちから、その発言も刺のある物へと変わっていく。
「ナンダト…粗悪品と言ったかキサマア!!!」
リンギーリンは「当然」と言うべきか、ヒロトに対し怒りの形相を見せる。しかしヒロトはそれに動じることは無く、寧ろ何かを確信したのか目付きを変え、さらに言葉を紡ぐ。
「その機械みたいな声も耳障りだなァ…。再生手術に長けた病院でも紹介してあげようか?」
「コロス…キサマハイチバンサキニコロスウウ!!!!!!」
この瞬間、ヒロトは笑みを浮かべた。「掛かった。」と。相手は完全に血が頭に上り(体液が血液であるかは不明だが)、冷静さを失った。自らのペースに持ち込められるのであれば、勝つことは容易いと踏んだのである。
「シネエエエエエエエイ!!!!!!」
リンギーリンは自らの奥底から沸き上がる殺意に身を任せ、機体を加速させる。その腕にはメタルクロスガンダムの専用武装である「高周波ブレード」が握られている。その速度はオリジナルであるクロスボーン・ガンダムを遥かに超えていた。
「疾い…!」
ヒロトは咄嗟にヴァールハイトをサーベルモードに変形させ、相手の刃と交えた。ヒロトはもう一つ確信した。「この機体には、「アレ」の技術も搭載されている___!」と。
「ドウダドウダドウダァ!??!これでもまだ粗悪品だと言えるのかい?」
「ああ、「それだけ」は訂正せざるを得ないね…!」
「減らず口ヲォォォオ!!!!」
リンギーリンは機体の出力を上げ、ファルシュを畳み掛けようとする。ヒロトは自らの身も案じたが、同時に現れた黒いMSも気に掛かる。あれを野放しにしていては、またコロニーに被害が及ぶ可能性もある。
作品名:G Generation Guardian 作家名:かめわん