二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

ガルマンガミラス滅亡の危機2

INDEX|15ページ/16ページ|

次のページ前のページ
 

  「ユキさんの…悲鳴のような心の叫びが私の心を締め付けます。」

ルダの眉間に深いしわが刻まれている。

  「先日まで何も感じなかったのに…地球が…危ない…。」

ここまで話すとルダはふらりと足元から崩れた。それを揚羽が支える。

  「ルダ女王!」

デスラーとタランも駆け寄る。

  「私は大丈夫です…私の恩人…地球の人を救ってください。」

ルダがデスラーを見る。

  「今朝、ご覧になったと思いますがアクエリアスがワープする先に地球があります。
   それを故意にワープさせている悪意に満ちた人々の姿が見えます。このままでは
   地球を失ってしまう…でもまだわからない事が多すぎます。いつでも出航できる
   よう、ご準備をお願いできませんか?」

ルダが右手にペンダントを握っている。そのペンダントが青白く光り出した。

  「あぁ…」

ルダは気を失ってしまった。

  「揚羽くん…。」(デスラー)
  「昨日からずっと何かを感じているようでほとんど休まれていないのです。
   祈りをささげて分かればこのようになる事はないのですが…銀河の交叉で
   地球の方へ意識を飛ばす事が出来ないようです。ただ少し前になりますが
   ルダが“ヤマトがガルマンガミラスに向かっている”と…。」

揚羽がデスラーに告げる。

  「ヤマトが?我が星へ?なぜ?このような危険な場所へ…」(デスラー)
  「おそらく…総統と連絡が取れないのでヤマトが銀河系中心へ来たのでしょう。」

揚羽が状況を察してデスラーに伝える。

  「何かがあると軍も頼るはヤマト、しかないので。」(揚羽)
  「それからヤマトは?」(デスラー)
  「わかりません。ルダの意識の中にもヤマトはそれ以来出てこないそうです。
   古代艦長の意識を感じない、とそう言っていました。でもユキさんの意識は
   感じるそうです。」(揚羽)
  「なぜ古代の意識を感じずユキの意識を感じるのか…」(デスラー)
  「それは私にもわかりません。ただルダが感じた感情は心を引き裂かれるような
   叫びに似た感じだったらしいです。」

デスラーは最悪の状態を考えた。ガルマンガミラスへ来た後有事がありヤマトが葬り去られたのかもしれない、と。デスラーもタランも顔を見合わせた。

  「もっと詳しいことが分かり次第またご連絡します。」

揚羽はルダを抱き上げるとふたりに頭を下げて謁見室を出た。



















  「デスラー総統…。」

デスラーはタランが声を掛けたがそれも耳に入らない程深く考え事をしていた。

  (ヤマトはその後何かに巻き込まれ…何か?星々の衝突に巻き込まれたか
   それとも…まさか戦いが?こんな空間であるわけない…と思うが…しかし
   赤色銀河の交差で星々の衝突があるのは中心部のみ…何十光年離れれば通常
   空間に出られる…そしたら…考えられなくもないがあのヤマトが負けるなど
   ありえない事だ。)

タランも少し考えてみる、が、あのヤマトに有事など考えられない、としか結果が出ない。




しばらくして執務室の扉を叩く音がした。タランが対応するとそこにリィが立っていた。

  「お食事のお時間ですが…お忙しければこちらにお運びしますが…。」

部屋の空気がピンと張りつめているのを感じたリィは言葉尻が小さくなる。

  「よい…先に食事を済まそう。」

デスラーはそう言うと立ち上がりタランを従え執務室を出た。