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ガルマンガミラス滅亡の危機2

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  「あれが本当に地球を征服しようとしたデスラーなのか?」

揚羽は信じられない、と言わんばかりに右手を顎に当て寝室のベッドの上に座り独り言を言った。

  「ルダ、あなたはデスラーを信じてもいい、と言った。」

ルダは鏡台の前に座り美しい髪を梳いている。

  「私も地上で生活してた記憶がある。地下都市に避難した時の記憶も…それは全て
   あのデスラーが地球を移住先と決めたからだ、と後から聞いた話だ。
   だからずっと許せなかった。ヤマトが捉えられ…ガルマンガミラスの母星に
   行った時も心のどこかでガミラスがなければ、って思う事ばかりで…。」

ルダはそっと揚羽の隣に座った。

  「私も…いえ、シャルバート教もデスラーに迫害され続けていました。デスラー
   だけじゃない。シャルバートを恐れる星、全ての人に…。きっとガルマンの人も
   シャルバートを恐れていたのでしょう。私は知らない事ですが言い伝えは永遠と
   残るものです。きっと地球も何世代過ぎてもデスラーが…ガミラス、と言う星が
   地球を征服しようと遊星爆弾を降らせ死の星にしようとした…と言い伝えとして
   残るでしょう。でもその後、過ちに気付いたデスラーの行動はその後の言い伝え
   として残るでしょう。いいではないですか…今デスラーは改心したのですから。
   これでまた同じ過ちを繰り返すなら私はガルマンガミラスの市民を受け入れたり
   しませんわ。」

ルダが美しく微笑む。

  「過ちを犯さない人間はいません。私も…あなたも。人を傷つけ傷つけられ
   生きているはず。デスラーは自分の過ちに気付いた…もう、許してさしあげ
   ましょう?」

揚羽はルダの美しい体を抱きしめた。

  「よいのです。誰もあなたを責めたりしない。」

揚羽はルダの唇を自分の唇で塞いだ。












  「デスラー総統…。」

シャルバートの宮殿の一番大きな広間に人数分のテーブルとイスが並べられそこへ同盟国の要人が座ってデスラーが来るのを待っていた。いろいろな星の言葉が飛び交い、何が起こるのか、と戦々恐々な空気だ。

そこへ扉が開きデスラーがタランを従えて入室してきた。ふたりしか入室してこない事で会議室がざわめいた。


  「諸君。」

デスラーが右手を挙げてそのざわつきを収めると誰もが口を閉じ静かになった。

  「私が…キミ達をガルマンガミラスへ来させた張本人だ。みな、このシャルバートへ
   来る前に通信機を通して話してるから忘れていないと思うが…。家族と再会
   できただろうか?」

デスラーの口からそんな言葉が出てくると想像していなかったので再び会議室はざわめきだした。今度はタランが立ち上がり静かにするよう眼で促す。

  「今日、集まってもらったのはほかでもない…今後の事、に関して話をしたく…。」

デスラーはそれだけを言うとタランに引き継いだ。タランとデスラーと眼を合わせるとデスラーはそれから口を開かずタランの言う事に耳を傾けた。

  「この中で母星と連絡が取れた者はいるか?」