ガルマンガミラス滅亡の危機3
「デスラー総統、ルダ女王がお呼びだそうです。」
報告の途中だったがルダからの呼び出しにデスラーとタランは揃って急いで宮殿に向かう。急いで宮殿に向かうが船に乗らないと行けないので時間がかかる。デスラーは古代の事が気がかりだった。
「お呼び立てしてすみません、タラン将軍も何度もごめんなさい。」
ルダの様子はタランが話した時も疲れ切っていたが更に疲れた様子だ。
「いえ…なにか分かったのでしょうか?」(タラン)
「えぇ…ヤマトが…再び飛び立ちました。古代さんの意識もあります。」
ルダの言葉にデスラーとタランはホッとした。
「でもかなり状況はよくないみたいです。デスラー総統、ヤマトはワープをした
アクエリアスにいます。よくわかりませんが悲しい気持ちでいっぱいです。」
ルダの表情も辛そうだ。
「わかりました。私達はヤマトの援護に向かいます。」(デスラー)
「ありがとう、デスラー総統。では異次元走行で…。」(ルダ)
「頼みます。あ、それと我が母星へ行かせていただきありがとうございました。
花の復元も…ヤマトが来てくれたと思うだけで救われた気持ちになる。」
デスラーがほのかに微笑んだ。
「きっと古代さんもご心配の事と思います。総統の姿を見たらご安心される
でしょう。どうぞお気をつけて…。」
デスラーはルダの言葉に頭を下げると早々に謁見室から出た。
「総統!」
謁見室を出たデスラーを呼び止める声がした。
「なにかね?揚羽くん。」
デスラーが静かに振り返る。
「どうか…ヤマトをお願いします。」
揚羽もここ最近のルダの様子を見てヤマトが心配だった。
「任せなさい…ヤマトには恩がある。恩は返さないといけないから…行ってくる。」
デスラーはそう揚羽に告げると静かな笑みを残しその場を去った。
<アクエリアスがいる地点を出口とします。どうぞお気をつけて>
出航準備の整ったデスラー艦に最後の通信をルダが送っていた。
「お任せください。」
デスラーはそう短く言うと通信を切り先頭に立って異次元空間へと突入して行った。
「タラン、通常空間に出て戦闘空間だった場合、私はそちらに専念する。
そなたは地球防衛軍の長官の藤堂氏と連絡を取り今地球がどのような状態
なのか確認せよ。」(デスラー)
「了解しました。」(タラン)
「極秘で行うのだぞ。」(デスラー)
デスラーの言葉にタランが右手を挙げる。しばらくするとデスラーは通常空間に出た。目の前に敵らしき戦艦に囲まれたヤマトが見えた。
「ヤマトを囲むのは敵か?(砲口がヤマトに向かっているのを確認して)
デスラー艦、ヤマトを包囲する敵艦に向かい全砲門使い砲撃開始せよ!
それと同時に通信回路開け!」
デスラーがそう告げると同時にヤマトを包囲する戦艦に向かいレーザー砲が浴びせられた。
「デスラー!」
ホッとした進の声が聞こえる。デスラーも自然と笑顔になった…がすぐに気を引き締めて他のデストロイヤー艦にも砲撃開始するよう指示を出す。そして進に“行け!”と叫ぶ。
「敵旗艦発見!」
ヤマトのワープを見届けデスラーはデスラー砲のトリガーに手を掛けた。すでにエネルギーは注入済みだ。デスラーは旗艦を睨み付けながら一気にトリガーを引いた。旗艦が倒れれば後は烏合の衆になる。殲滅は時間の問題だ。敵の旗艦の殲滅を確認してデスラーは艦隊の一番後ろに下がるとタランの報告を待った。
作品名:ガルマンガミラス滅亡の危機3 作家名:kei