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ガルマンガミラス滅亡の危機3

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<再建Ⅰ>
  「ただ今戻りました。」

デスラーがルダのいる宮殿にタランを従え戻って来た。

  「デスラー総統…お疲れ様でした。」

ルダも何と声を掛けていいかわからずそれしか言えない。

  「赤色銀河が間もなく元いた次元に戻るようです。」

ルダは話題を変えた。その言葉にデスラーがハッとする。

  「星々の衝突も少なくなり赤色銀河の影も薄くなりつつあります。」(ルダ)
  「本当ですか?」(タラン)
  「ただ、今まで観測された事のない多様な放射線が見られるとの事なので
   もう少し落ち着かれるまでこちらにご滞在ください。総統が留守の間も
   問題は起きていません。普段デスラー総統がしっかり国民を見ていられる
   証拠ですね。」

デスラーはルダの心からの笑顔を初めて見たような気がした。

  (ルダにしてみたら私は恐るべき相手だったのだ…初めて心を許してくれたの
   かもしれない。シャルバートの迫害など…なんとムダな事をしていたのか。
   申し訳ない気持ちでいっぱいだがどう詫びたらいいのか…詫びて済む問題でも
   なかろう…)

デスラーは心で今までの事を詫びた。

  「デスラー総統…これから私達はあなた方と共にいます。知らなかった事で
   私達シャルバートに恐れを抱き迫害されていたのでしょう。もう、過ぎ去った
   事です。私達には未来があります。お互い手を取り合い助け合いましょう。
   あなた方はボラーから私達の星をヤマトと共にお守りくださいました。
   私はガルマンガミラスを恩人だと思っております。そして隣人だと思って
   います。どうか忘れないでください。」

ルダの優しい言葉がデスラーの心に入って来る。

  (まるでユキと話しているようだ)

デスラーは静かに頷くと

  「では国民の元へ戻ります。」

といって宮殿の謁見室を出た。





  「デスラー総統!」

タランと廊下を歩いていると聞きなれた声に呼び止められた。

  「揚羽くん。」

デスラーは振り返りながら揚羽を見た。

  「ありがとうございました。ルダは詳しい話をしてくれませんが総統がヤマトを
   助けてくれた、と教えてくれました。」(揚羽)
  「いや、礼には及ばん…。ヤマト…地球は我々にとっても特別な星だ。
   古代は友…友を救ったまでだ。」

デスラーが静かに答える。

  「ルダ女王はお疲れだろう…そばについてあげた方がいいのでは?」(デスラー)
  「はい。でもアクエリアスが太陽系を離れた事、赤色銀河が戻りそうな事で
   随分顔色が良くなりました。疲れてはいますがすっきりしている様子で食欲も
   でてきました。」(揚羽)
  「そうか…それはよかった。」

デスラーは敢えて島が戦死した事は告げなかった。

  「すみません、呼び止めて。どうぞごゆっくりお休みください。」

揚羽はそう言うとデスラーとタランを玄関まで見送った。