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ガルマンガミラス滅亡の危機4

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  「ヤマトに?ガルマンガミラスへ来たあの地球の戦艦に、ですか?」

女性が戦艦の中で働いているなんて想像できなかった。

  「そう…ヤマトと言う艦は唯一ガミラスが勝てなかった艦だ。地球…それは
   ガミラスが唯一勝てなかった星…我々を打ち破った星の艦…当時は憎しみで
   いっぱいだった。ヤマトを打ち破る事しか考えていなかった。しかしそれは
   ヤマトに乗り込んでいた女性が“間違っている事”だと気付かせてくれた。
   だから…今の余がここにいるのだ。」

そう…愛する者を護ろうとする姿…ユキが進を護り進はヤマトで地球を護る。

  「聡明な女性なんでしょうね。」(リィ)
  「あぁ…そうだ。ガミラスでは考えられない光景を見た。女は弱い者、と
   思っていたが違った。」

引き金を引けなかった自分の右手を見る。

  「余が…引き金を引けなかったのは初めての事だった。それぐらい衝撃的な
   光景で言葉では言い表せないぐらい素晴らしいものだった。言葉でしか
   知らなかった“愛”が見えた瞬間だったような気がした。」

デスラーの口から“愛”という言葉がでてリィは驚いた。

  「総統はその女性を愛してらっしゃるんですか?」

リィが思い切って聞いてみる。

  「いや…その女性は違う…ただ気になるのだ…その後の事が。」

デスラーはヤマトが無くなって進の事も気になっていたがユキの事も気になっていた。

  「その後?の事と申しますと?」(リィ)
  「その女性はヤマトの当時の艦長と恋仲にあって…。」(デスラー)
  「そうなんですか。総統はそのお二人が一緒になっても問題ないと?」(リィ)
  「余、か?余は関係ない。ただふたりの間に戦いが多すぎた。ガミラスとの
   戦いもそうだが…ただその戦いの度にふたりは強く結ばれていくような気は
   するのだよ。しかし彼らは若い。苦しみばかりではかわいそうすぎる。」

ガミラスが地球を攻撃しなければ…そう思ったこともあった。しかしそれがなければデスラーは進と知り合う事もなく未だにマゼランで戦いに明け暮れていたことだろう…。




  「余は…たくさん失ったものがあるがそれ以上に得たものは大きかった。」






デスラーは静かにグラスをテーブルに置きそろそろ休む事にするよ、と言って私室の奥のベッドルームへ消えた。