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ガルマンガミラス滅亡の危機5

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…………話は元に戻る…………



リィは激しい運転の中でラージベルの腕の中にいた時の事を思い出した。とてもたくましい体で安心感はあったがこのように包み込まれるような感じではなかった。ずっと…このままでいたいと思ってしまう…

  (ダメよ。)

リィの心の中で自分がストップを掛ける。相手はデスラー総統なのだ。誰もがひれ伏し恐れるデスラー総統…

  (でも自分をこうして温かく優しく包んでくれて“お帰り”と言ってくれた。
   他国…ううん、価値のない小さな星から来た私にお帰り、って言ってくれた。)

リィは心の中で諦めた。自分の意志と心は違うところにありそれは自分でコントロールできないものであると初めて知った。

  (私は…総統の事が好きなんだ。だからヤマトのユキさんの事とかすでに
   亡くなっているスターシアさんの事が気になってしょうがなかったんだ)

自分の愚かさに涙が溢れそうになる。やっと止まった涙だったが一度緩んだ涙腺はなかなか閉める事が出来ない。リィが泣いている事に気付いてデスラーがそっと髪を撫でる。リィは初めて幸せな気持ちだから涙が出たんだと気付いた。先ほどの涙とは違う涙だった。









  「リィ殿…余は今までありとあらゆる大切なものを失って生きてきた。
   もう、ダメだと思ったことも何度もある。その度に命長らえガミラスの繁栄
   だけを掲げ生きてきた。だがもう良い…。余にも大切なものが見えていた。
   見えていたのに気付かなかった。リィ殿…ガルマンガミラスはずっと住める
   星ではない。これからまた母星となる星を見つけなくてはいけない。
   これは困難を極めるであろう…」

デスラーはリィの肩を掴むと自分の胸からリィを離しその流れる涙を拭いた。

  「一緒に…余と一緒にガルマンガミラスの未来を歩んではくれまいか?」

リィは一瞬意味が分からなかった。

  「リィ殿に苦労はさせない。」

デスラーはリィの返事を聞く前にそっとリィの唇を自分の唇で塞いだ


































  「全く…本当に手のかかる主君で…以前の総統なら有無を言わさず女性を
   部屋に呼び事を済ませていたのに…スターシァ様が亡くなって以来そのような
   事もなくなり世継ぎは諦めたのかと思っておりました。」

タランがサランに愚痴を言う。

  「でもリィ様が戻って来た事で全てがうまく行くといいですがラージベル大尉は
   とても気の毒でございます。」

サランはラージベルが最初にリィにアプローチしたころからを知っている。

  「総統がさっさと声を掛けて手を付けてしまえばラージベル大尉が傷付く事も
   なかったんです。お可哀想なラージベル大尉。」

サランが深いため息をつく。

  「でもそのラージベル大尉がリィ様のエアカーを付けてきた怪しいエアカーが
   あった事を報告なさっていると聞きました。」

サランが心配そうに言う。タランも頷く。

  「今後はリィ様にも護衛が必要かも知れません。今後総統の傍にいるとなれば
   安心もできますが四六時中ずっと一緒と言う訳ではありませんので。」

タランも同調する。

  「ラージベルが一番適任なのですが…。」(タラン)
  「フィールはどうでしょう?」(サラン)

デスラーの護衛はほとんどガミラス人で行われている。

  「誰よりも信用できますが大尉自身がリィ様を奪いかねません。それと
   リィ様が今までされていた事ですが…」(サラン)

サランもさすがにリィに食事の支度などさせるわけにはいかなくなると思い誰かひとり侍従を、と思うが先の事を思うと護衛兵に手伝わせた方がいい様な気もする…

  「あ!」(サラン)
  「何か思いつかれましたか?」(タラン)
  「リィ様がお越しになった時侍従をおひとり連れてきております。その者に
   リィ様が今までしていた事をお願いしたらいかがでしょう?」

タランもサランの意見に首を縦に振る。

  「ではその侍従に頼みましょう。しかし護衛はラージベルが適任なのですが…」

タランの悩みは尽きない。取り敢えずリィと総統の護衛は順番に、という事になった。