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ガルマンガミラス滅亡の危機6

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  「リィ。」

執務室の隣に急きょしつらえられたリィの部屋。

リィは以前は総統に仕える女性の格好をしていたが今はスターシァが着ていたようなドレスに身を包んでいた。そしてデスラーが念のため、と自分が執務室にいる時にここにいられるよう造られたその部屋にいて何もなければサランとリィが連れてきた侍従がそばにいた。デスラーは移住詮索船団を送り出した後リィの部屋を訪ねた。

  「総統。」

リィが笑顔で迎える。

  「それでは私は失礼いたします。」

サランはそう言うとリィの小部屋を出て行った。

  「退屈していなかったか」

デスラーがソファーに腰掛ける。

  「はい。それよりご立派な出陣式でございました。」

リィが頭を下げる。

  「これからはしばらく各星の要人との話が多くなるであろう。このような時間が
   なかなか取れないかもしれない。」

毎日同盟国に呼びかけを続けたおかげか幾つかの星と連絡が取れ希望通り戻りたい要人を送り出す仕事が待っていた。還る場所のないリィは少し羨ましそうな、でもその星が大丈夫なのか不安もあった。

  (自分の星じゃないのに心配する方も変よね。)

  「お忙しくなるのですね。私の事は気になさらず…。」

今までしていた仕事もしなくなって時間を持て余す事が増えていく。ここでデスラーの足が遠のけばひとりの時間が増えてしまう。



デスラーはひとり彗星帝国にいた時の事を思い出していた。部下はタランひとり。艦隊も一緒だったが彗星帝国の別の所へいて連絡取る事はなかった。ガミラス艦隊も彗星帝国の兵士の一部として任務を追っているものがいたからだった。

  (余の傍にはかならずタランがいた。心細いと思ったことは一度もなかった。)

デスラーがあの当時を振り返る。

  「少し外へ出るか?」

デスラーがたちあがりリィの小部屋を出ると嬉しそうな笑顔のリィがその後ろに続いた。










  「ガルマンガミラスは活気のある星ですね。なんだかもったいない気がしますが
   仕方ない事なのですよね。」

デスラーとリィはパレスの中心につくられた人口の庭園にいた。ガラス張
りになっていて眼下に多くの人がいるのが見える。ガミラスの科学力で食料などは赤色銀河が現れる前と同じように作られそれによって人々もうるおい他の産業も回り始めていた。

  「アンダンは…不幸な星でした。」

リィがまどのそとをみつめたままぽつりとつぶやいた。

  「失礼ですがガルマンガミラスとくらべると全く劣るのですが市民は畑を耕し
   種をまき地道に暮らしていました。商業も盛んだったそうです。でもボラーが
   きて生活は一変したそうです。もし…アンダンが無事だったらせっかく  
   取り戻した平和な生活を送っていたはずなのに…。」

ポタリとリィの瞳から涙がおちたが背を向けているデスラーにそれは見えない。

  「それではリィはアンダンの市民全員分、幸せにならなくてはいけないな。」

デスラーが後ろから声を掛けた。リィが涙を拭いてデスラーを見る。

  「余はやっと何が不幸なのかわかったような気がする。」

デスラーがリィの横に並ぶ。背の高いデスラーの横に立つとリィはまるで子供のようだ。

  「信じる人のいない生活ほど不幸なものはない。余はこの数年でそれを学んだ。
   そのために払った犠牲は多くなかには名も知らもない兵もいる。余は取り
   戻せない民の命の分、リィは母星のいのちの分…幸せにならないといけないな。
   よいな?リィ…余から決して離れてはいけない。」

リィはしずかに頷いた。