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ダンガンロンパ・ファンタジック/リロード-Chapt.1-1

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50mプールの奥にある、底が深い代わりに形は一辺約10m程度しかない飛び込み用プールで
香達はじゃれあいながら、霊達の練習を見ている。

「それにしてもさぁ、霊ちゃんって"超高校級の才能"は"ナース"なんだよね?」

ふと練習光景を見ながら、理科がそう問いかける。

「みたいですね、はい」

最初に本人から聞いたのだし、いつもナース服着てるから間違えようがない。
香は頷いた。

「なんで"超高校級の才能"が"スイマー"の2人にかろうじてでもついて行けてるわけ……?
 いやあの紅い水着きてるけどさぁ!」

「でも、前聞いたんですけど、華さん、専門はバタフライらしいですよ?
 クロールはそこまで早くないそうです」

「え!?バタフライって……一番きつい泳ぎ方じゃん!!」

「でも、クロールよりバタフライの方が華さんは速いって聞きました」

「どういうことなの……」

向こうはクロールの練習がひと段落し、
一回オールアウトという得意種目の全力泳の練習になった。

「おー、そう言ってるタイミングで早速それが見れそうですね」

香がそう言う。
理科にとってはラッキーだ。

「ちょっと楽しみ―」

興味深々で理科はその練習を見ることになった。



結果はというと………


「……どゆこと?バタフライがクロールに勝ってるんですけど……」

「さ、さすが"超高校級のスイマー"ですね……」

霊の健闘むなしく、バタフライの華にクロールの霊は少し及ばなかった。

といっても実際のタイムはコンマゼロ何秒の差。
ほぼ変わらない。

「おーい、遊んでる皆―、お昼ご飯頼んでおいたからプールサイド脇の控室においで―」

そこへ朝日奈先生がそう言う。

プールの入り口とはちょうど逆……向きからすれば、飛び込みプールのある北側が控室だった。

「おや、ここも外と通じてるんですか?」

控室とプールの間にはシャワーがあったが、シャワーを抜けると……
会議室等がある廊下、そして遠くに一階のプール出口が見えた。

「そだねー。
 でもまぁ"道中に更衣室はない"から、向こうの更衣室で水着に着替えて、
 こっちに来るって面倒なことになるけど。
 あ、言っとくけど更衣室以外での着替えはダメだよ?
 やったら学園長程の酷いことはしないけどちょっとお仕置きするぞ?」

「えー、お仕置きは怖い……っていうかそうじゃなくて、
 それって自分で言うんだから面倒ですよね、意味あるんですか?」

「意味はあるよ?
 水泳の大会とかをやる時は、こっちから入場してもらった方が楽だったりとかね」

「確かに、飛び込み競技とかをやる時は便利そうですね」

「競泳でもだよー?
 基本、大会の時は更衣室で着替えてから、控室に移動、がいつもだから」

「ふむ……」

効率が良ければそれでいいというわけでもないので、
そこはそういうものかー、と思っておく。

控室にやってくると、既に華、霊、イティア、理科がいた。

「ってプールから直通で行けたんだ控室……」

そう、控室へのルートは、一旦シャワーを抜けて行くルートと、プールから直接行くルートの両方がある。
プールから直接のルートではシャワーは浴びない。

「あはは、香ちゃんが変な方向行くからついて行っちゃった」

と朝日奈先生がわらって言う。

「香って意外と方向音痴?」

霊が少し驚いた顔でそう聞いてくる。

「気読めるのに方向音痴って……」

華からしたら能力の無駄遣いもいいところだーというところだろうか。

「あはは、ちょっとぼーっとしちゃいまして」

控室には椅子とゴミ箱、自動販売機のみしかなく、頼んだお昼ごはんは空いている椅子においてあった。

「んー、しかしちょっと野菜が足らないかなあ……
 文句はいわないけど、次から自分で作ってこよ……」

お昼御飯はピザ、そしてドーナッツ。

「この組み合わせってなぜ……」

「んー?ドーナッツ美味しいでしょ?」

朝日奈先生の顔がほころんでいる。……既にドーナッツを頬張りながら。

「……朝日奈、先生……一応、聞きます……けど、好きな……食べ物、何ですか?」

そんな朝日奈先生にイティアのこんな質問。

「ドーナッツ!」

即答。

「……だと思った」

即納得。

つまり、ピザが主食に見えて実はドーナッツが主食だった。

「もう少し栄養取ったほうがいいですよ先生」

「細かいことは気にしない!それが元気の秘訣だよ!」

「……もうちょっと気にした方がいいと思います」

栄養とかそういうのは職業柄気になってしまい、なんとなく口を出してしまう。
そんな"超高校級のナース"であった。