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ダンガンロンパ・ファンタジック/リロード-Chapt.1-1

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「さてー、私は夜のアレの為に体温めておきますか」

「私も―」

霊と華が午前10時くらいに、そう言って一緒にプールに向かって行くと、

残ったメンバーがお菓子作りのメンバーだけになった。


「さてー、皆さんそろそろ作りましょうか」

と香。

「レシピ本もあるし、折角だし誰が美味しいの作れるか勝負しない?クッキー」

と、牧園が真っ先にそう提案して来た。

「いいねー、それの方が皆美味しいもの作れるかも」

と理科が賛成するが

「……でも、誰に評価してもらうの?」

恵美がそう聞く。

「霊さんとか華さんとか、これに参加してない人に評価してもらえばいいかと」

それなら、と香が提案。

「いいねえ、それで行くでござる!」

雲隠がそれに賛同。

「それじゃあ、クッキーバトル開始ー!」

クッキーを作るのは、香、牧園、理科、恵美、雲隠、清掃、イティア。
で、お手伝い雪音。なお、雪音も評価に回る。

「人数分以上は数作ってくださいねー。材料はいっぱいあるんで」

「いやー、こうして皆で作るのって久しぶりー。がんばろ私!」

そう言えばこうして皆で楽しむイベントは一昨日の海以来2日ぶり。
牧園のテンションが高い。

「分量量るの難しいでござるな……」

一方の雲隠は苦戦中。

「そんなに厳密に測る必要ないと思うよ?」

恵美がそう適当に材料を入れて行く。

「そんな適当で大丈夫でござるか―?一番良い分量を頼む、でござる」

苦笑いでそうボケをかます雲隠に、

「それこういうところで使う言葉じゃないから……」

早速洗い物が多く大忙しの雪音が突っ込むのだった。



一人無言でクッキーを作る清掃。

「清掃さん真剣ですね……」

「ああ、清掃BARの料理人だからね。負けてられないんでしょ一応」

「そ、そうなんですか」

ここ料理スキル高い人多いなぁ、と思いながら香は自分のクッキー生地に目を落とす。
悪くはなさそうだ。

型で生地をくりぬき、

「私そろそろ焼きますよ―」

香が一番最初に厨房のオーブンの方に。

「はやっ!?」

皆が驚くが

「僕も……焼く。オーブン……いくつある?」

清掃も焼くそうだ。流石仕事も早い。

「オーブンは2つしか無いわね。順番に使って」

「ならまずは私と清掃さんですね」

そう香が言うと、清掃は頷いて返す。

2つのオーブンに香と清掃のクッキーが並べられて、焼き始める。


オーブンで焼き加減を確認しながら、香と清掃が話し始める。

「……いい感じ。香さんのも」

「あ、ありがとうございます。清掃さんのなんか完璧じゃないですか」

「……香は、お菓子作りは、経験ある?」

「甘いもの好きなんで、結構やりますね。
 ただ、いつも他の人にはちょっと甘すぎって言われますけど」

「……いいんじゃない?人それぞれ特徴があって。
 好みの問題、ってあるから」

「清掃さんに言われるとなんとなく本当にそう思えてきます」

「……そう、そう思ってくれたなら、嬉しい」




そしてほどなくして香と清掃のクッキーが焼けた。

「うわぁ、いいにおいで美味しそう。」

「ヤバいでござるよ、これ最初の二人が上手過ぎて
 全員のボーダーが上がったでござるよ」

「どれどれ、焼きたていただき!」

雪音がまっさきに香と清掃のクッキーを食べる。

「二人とも普通に美味しいわ。
 清掃は流石として、香のは若干甘めだけどそれがまた味があっていい感じ」

二人とも高評価。

「じゃあ次私焼く―」

「私も―」

続いては牧園と理科が焼くことに。


ほどなくして焼けた。が……

「あれ?なんで牧園のクッキーそんなに膨らんでるの?」

とクッキーを見て雪音が言う。

「なんか間違えたカモ……」

「間違えてベーキングパウダーでも入れちゃってるのかな……?」

牧園・理科共々苦笑いである。

「味自体は悪くないのがまだ幸いね。
 理科のは……むむ?これ甘味が違うぞ?でも美味しい」

「にしし、砂糖の代わりに蜂蜜入れてみました」

笑顔でピースの理科。

「さすが化学者侮れないわね……」

侮れぬ、といった表情の雪音に、

「いや、そこ化学者関係ないと思います雪音さん;」

突っ込む香であった。


続いては雲隠とイティア。

「今度は普通ね」

と、まず雲隠のクッキーを食べようとする雪音。

「……あれ?堅っ」

堅くて噛み切るのに苦戦する雪音を見て、

「……何をどうしたら、クッキーって堅くなるの?」

と突っ込む恵美に、

「さぁ……?」

答えることのできない一同……

「き、気を取り直してイティアね、イティア;」

今度は普通に食べられた。

「今度はどっちかって言うと甘さ控えめ系ね。味は悪くないけど
 これ、他のメンバーの好みで上位決まりそうね……」


そして大トリは恵美のクッキー。

「それでは一口」

普通に食べれたのは問題ないが……

「……恵美、これ何入れた?」

その後、ちょっとイラっとした顔で雪音が恵美を見る。

「適当に色々」

「えとね、質問かえるわ。レシピ本見た?」

「みてない」

ひょうひょうと返す恵美。何か?といった表情。

「みろや……ちょっとお手洗い行って吐いてくるこれ無理食べれない」

「え、えええええ……」

そう言って雪音はお手洗いに駆けて行く。

その雪音の反応に、これ皆に食べさせて大丈夫なんだろうか……
と恵美以外のその場の全員が不安になったのであった。


雪音が戻ってきて、はぁ、こんな酷いのは初めてだわ、とため息をついた後

「とりあえず、そろそろ夕食作らないとね」

と言ってきた。

「あ、もうそんな時間ですか」

時計を見ると午後6時前。ただこの時計数分遅れているので実際は6時丁度と言った所。

「僕やる。まかせて」

夕食作りを請け負ったのは清掃だった。

「まぁ、清掃ちゃんなら大丈夫でしょ!」

う、うんきっと大丈夫!と皆が言って、
正直不安ながら皆のクッキーをとりあえず厨房においていこうとすると

「お、クッキー作ってたんだな」

「あ、楓じゃん。あたしの食べてく?絶品だよー?」

厨房前で理科と楓が遭遇し、理科がそう誘う。

「お、いいのか?」

「折角だし特製の奴あげる―」

と言うなり、理科は自分のクッキーから1枚取り出し、それを楓に渡す。

「いただくぜ。……お、蜂蜜味か。なかなかおいしいな。」

「でしょー?」

「絶品と言うだけあるな、美味しかったありがとう」

「いえいえー、さて夕食を清掃ちゃんが作ってくれてるから急いで行くよ―」

「お、それも楽しみだな。行くか」


既にエーエルが座っている学生食堂にそういいながら戻る2人だった。