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敵中横断二九六千光年1 セントエルモの灯

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管制室

   

〈ヤマト〉艦底にブラ下がったようにある第三艦橋は、艦載機離着艦のための管制塔を兼ねている。今、管制室内には、古代の〈ゼロ〉を着艦させるべくクルーが機器に取り付いていた。後ろで加藤と山本と森、さらに数名の人間が状況を見守っている。

オペレーターが言う。「〈アルファー・ワン〉のエンジンが一度止まったようです。おそらく燃料切れではないかと……」

「まずいな」と加藤が言った。「なら、あと五分も飛ばん」

森が言う。「切れたらどうなるの?」

わかりきったことだった。加藤は手振りで、機が墜落するしぐさを見せた。

「まだタイタンの重力を脱し切ってないんです。おそらくあの〈ゼロ〉は今、大気圏再突入に耐えられない。突入角度が深過ぎて途中で燃え尽きるか、そうなる前にバラバラになるか……」

管制員のひとりが言う。「〈ヤマト〉がここにいられるのも限界だ。どちらにしてもそれがリミット……」

「あと五分……」森は言った。「降りられるの?」

「わかりません」山本が言う。「隊長次第です」