二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

銀魂 −アインクラッド篇−

INDEX|137ページ/155ページ|

次のページ前のページ
 

・・・

「負けた・・・俺が・・・?」

ライトは自身のHPバーを確認する。スタミナキル扱いの為、ゲージは減少をしていないものの身体を動かすことができない。唯一頭部だけは動かすことができたので仰向けになったまま右を向く。そこには、自身を倒した侍が立っていた。

「てめぇの負けだよ。俺の勝ちだ」
「ギン・・・と、言ったか。見事。貴様は俺―――弩羅衛門に勝利した。茅場と戦う権利を与えよう」
「ったく、二十二世紀の猫型ロボットにしちゃ随分不愛想じゃあねぇか。ま、それがてめぇの本当の名前ってなら何もいわねーよ」

銀時も力尽きたのか胡坐をかいて弩羅衛門の目の前に座る。二人から戦意は既に無くなっていた。

「ギン、貴様に礼を言おう。貴様は俺の中に眠っていた世界を目覚めさせてくれた。人間は機械に勝てない。俺は機械、敗北するはずがない。だが―――」
「てめぇは『人間』として負けたんだよ。からくりが負ける筈ねぇんだろ?」
「然様。俺は、この時初めて人間となった―――。現実には身体等存在しなくても、それが人の手で作られたとしても、俺はこの世界―アインクラッド―で確かに生きている」
「てめぇも世話が焼ける奴だな。んな難しく考えなくても別にいいんだよ。てめぇが今、この場にいる時点で生きてるってことなんだからよ」

銀時は体力が回復したのか、腰を上げて弩羅衛門に手を伸ばす。
「俺は殺人者だぞ?」
「ったりめーだ。てめぇがやった罪はちゃんと人間と同じく償ってもらう。てめぇの世界を歩み始めんのはそれからだ」
「・・・・そうだな」



あくまで、この男は俺を人間として扱うのか。
―――初めての感情だ。
初期に登録されていたのにも関わらず、まさかこのような場所で使うこととなるとは。

俺の表情エンジンは、口元が緩みどこか満足そうに笑っているだろう。

俺は、その差し伸べられた手を掴もうとした――――。



「―――っ!」
「あっ・・・・?」



俺はその手を掴み、最後に残った力を使い、ギンを突き飛ばす。

同時に、俺の腹部には一本の剣が背中から突き刺された。



「・・・不意打ちとは卑怯。何のつもりだ?茅場・・・・」
「それは私も同じだよ。何故、君がこの男を守るのか理解ができないのだが」
「意味などない・・・・俺が自分で考え、俺が守ろうと思っただけだ・・・・」


弩羅衛門は銀時を庇った。
茅場は銀時を殺そうと目にも目えぬ速さで近づき、止めを刺そうとしたのだ。
それを察知した弩羅衛門はこの時初めて茅場からの指令に離反し、最後の力で自分を目覚めさせた彼を護った。自身の命と引き換えに―――。

「君がそのつもりなら仕方がない・・・犯罪者プレイヤーは粛清されなければならない。その身をもって罪を償ってもらおう」
「んだとッ!?おいッ!!やめろォォォォッ!!!!」



茅場は容赦なくその剣を引き抜き、その背中に垂直斬りを放つ。

「―――ッ・・・」

弩羅衛門は力尽き、突き飛ばされた銀時の目の前でうつ伏せのまま倒れてしまった。



「おいッ!お前ッ!!」
「気を付けろ・・・茅場は強い・・・だが、貴様たちであれば倒せるだろう・・・・・俺が、システムに関与して・・・あの二刀流の男を・・・」
「んなこと聞いているわけじゃねぇッ!!なんで俺を庇ったって聞いてんだよッ!!」
「さて、何故だろうな・・・だが、俺は今、初めて自分の世界を・・・自分の意志で行動をした・・・僅かではあるものの・・・・・・俺は、この世界を・・・生きた・・・・」

弩羅衛門のHPの減少は止まらない。しかし、銀時も、ましてや本人も結末は理解していた。銀時はせめてと思い弩羅衛門をうつ伏せの状態から仰向けの体制に変える。

「てめぇにも見せてやりたかったよ。本物の空をよ」
「かまわない・・・・俺は、人間として死を迎えるのだから・・・・それだけでも十分・・・・」


弩羅衛門のHPはもうじき0となる。


その時、頭上にうっすらと人の姿が映った。




「弩羅・・・・美・・・・?」





その人物の表情は、機械的なものではなく、とても暖かく、陽だまりのような笑顔で弩羅衛門に微笑んでいた。





「今・・・・そちらに行こう・・・・・・俺達は・・・・・これからも・・・・・一緒・・・・・だ・・・・」




HPが0となり、弩羅衛門は結晶の破片となって消滅した。
最後に、彼は笑いながら散っていく。

とても、満足したような笑顔だった。





「消去完了。私としたことが不良品を作ってしまうとはな。さて、次は私の番だ」

茅場は天に己の剣を掲げ、そのまま銀時に刀身を振り下ろす。


だが、その剣は銀時には届かなかった。



黒い閃光が、それを止めたのだ。

「なんだと?」

銀時は微動だにしない。自分を守ってくれた仲間に絶対的な信頼があったからだ。

怒りの頂点を超えた銀時は、静かにその口を開いた。

「不良品?ああ、もしかしたらそうだったのかもな。からくりでありながら人の命を持ってこの世界を生きたんだからよ


・・・だがな。てめぇの都合でそれを作っちまった


てめぇの都合でその命の灯火を消しちまった


人の魂はてめぇの都合で左右できるもんじゃねぇ・・・


てめぇがこの世界のッ・・・一番の不良品だ―――ッ」



銀時はゆっくりとその場に立ち、茅場を見据える。
その眼には一切の躊躇が無い。

絶対に許さない。

鬼の眼は、茅場にそう訴えていた。


茅場とキリトの鍔迫り合いが続く。だが、キリトは全く力を抜こうとしなかった。
「それにしてもキリト君。なぜ動けるように・・・・そうか、弩羅衛門が―――」
「茅場、あんたはここで倒す!今日、ここでッ!!」
キリトは茅場の剣を弾き返し、右手の剣を振るう。だが茅場の巨大盾がそれを許さず、鈍い音を立てて逆に弾き返されてしまった。
茅場は二、三歩後ろへと下がり、体制を立て直した。


「ギンさん、こっからは俺がやる。HPがもうないんだ、自然治癒できるまで休んでいてくれ」
「悪い、身体があんまり言うことを聞いてくれねぇんだ・・・悪いなキリト。お前にはいつも助けてもらってばかりだな」
「そんなことないさ。俺はギンさんに色々なことを教えてもらった・・・今度は、俺の番だ。俺は必ず茅場を倒す。ギンさんが繋げた道を無駄にしない!皆の想いを背負って、必ずこのゲームをクリアする!」


それぞれの想いを俺が繋げるんだ。
俺達はこの時をずっと待っていた。
奪われた2年間という時間と、悲しくも散っていった幾多の命を―――。


今、全てを終わらせる!


俺が、必ずこの男を倒す!!


「きたまえ、キリト君。第2回戦の始まりだ」
「行くぞ茅場・・・俺達の魂をこの世界―アインクラッド―から解放させてもらうッ!」


一人のプレイヤーと、世界の創造主の剣が交差する。


プレイヤー達の運命を懸けた決闘が開幕した――――。


・・・To Be Continued