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銀魂 −アインクラッド篇−

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・・・

『銀魂』
・大江戸 かぶき町 万事屋銀ちゃん・

「銀さぁぁぁんっ!」
「無事かっ!?銀時!」

「っ!この声って!」
「晴太!ツッキー!」

銀時が倒れ、余計な負傷を負わされて更に数時間が経過、気がつけば一日の終わりの残り3時間を切ろうとしたところに、また万事屋へ来客が来た。その二人の声に新八と神楽は聞き覚えがある。二人の目の前に現れたのはこの『銀魂』という作品ではとても珍しい数少ない子供キャラの一人である晴太と、この『銀魂』という作品ではとても珍しい数少ない歩くToLOVEるもとい、地下都市『吉原桃源郷』の自警団『百華』の頭領であり、死神太夫の異名で恐れられる美しい女性、月詠だった。煙管を愛用し、金髪に紫色の瞳で左目には縦横2本の大きな傷跡があるも、それが良いアクセントとなっており彼女の美しさをなお引き立たせている。

・・・ちなみに、月詠はこの作品の作者のお気に入りのキャラクターでもあるのだ。
網タイツとか最高にエロい。あれはずるいよ空知先生。


「さっきからうるさいアル。念願のツッキーが出せたからって喜んでるアルか?」
「長谷川さんも自重してください。それより、晴太くんと月詠さんが何故ここに?」

「丁度、この下のあの猫耳が吉原まで来てくれてな。話は大体聞かせてもらったが・・・しかし事情を聞いてみれば、この男がPCエンジンからPC‐FXに乗り換えていざソフトを購入しようと街に出向いたら思いのほかソフトが全然出回ってなくて諦めて3DOに乗り換えたら発売されているゲームがほぼ洋ゲーしかなくやたらと難しくて失神しかけ、原点回帰だと言わんばかりにメガドラタワーを求める冒険に旅立ち、メガコンバーターの壁を前に力尽きた・・・と」
「あと一歩でスーパー32Xだってんのに!やっぱり銀さんでもメガコンバーターの壁には歯が立たないのかよぉ!!」
「だからなんで訳のわからない伝達になってんのォォォ!?そもそもメガコンバーターの壁って何!!?というか結局そのタワー完成させても洋ゲーしかないからな!!洋ゲーやるためにメガコンバーターが必要なんだからな!!」
「確かに、メガコンバーターの中古価格は高騰しているアル。並のメガドライバーには手が出せない逸品アルなぁ」
「メガドライバーって何!?お前等メガドライブをマスターソードかアルテマウェポンかなんかだと思っているの!!?」
「それにもしても・・・銀時、メガドライバーになる為にこのような姿になりおって・・・身体のあちこちはボロボロ、さらに口からダークマターの残骸を吐くほどの激戦じゃったのか」
「いえ、それは全て後付けの負傷であって、あくまで銀さんは失神をしているのみです」

ちなみに、お妙達は銀時や新八と神楽が心配なので、今晩、万事屋で一晩過ごす準備のため各々の自宅に一時帰宅をしている。前話のダークマターの後処理については察してほしい。

「からくりについてはオイラと月詠姐はてんでわかんないけど、母ちゃんが新兄たちの為に差し入れを持たせてくれたんだ!新兄たちきっとお腹空かせているだろうって、食べきれないほどたっくさん作ってくれたんだぜ!」
「さっすが晴太ね!アタシお腹ペコペコよぉ・・・」

晴太の後ろには何段も重ねられた重箱があった。それでも、こちらには神楽もいるのでおそらく一晩で無となってしまうが、今日はお妙のダークマター以外、二人はほぼ何も食べていなかったので、自分達を気遣ってくれる日輪に心から感謝した。

「せっかくですし、月詠さんと晴太くんも一緒に食べましょう」
「そうネ!みんなで食べたらもっと美味しいヨ!」
「わっちは大丈夫でありんす。3人で食べなんし」
「そんなこと言わないで、月詠姐も一緒に食べようよ!!」

4人は銀時の寝室から応接間に移動し、沢山の重箱をテーブルに広げた。かなりの大きさのテーブルのはずなのだが、隅から隅まで綺麗においても置ききれない程大量にあったのだ。

「月詠さん、どうしましたか?」
「っ、いや・・・今宵は、静かじゃな」
「月詠さん・・・」

一瞬だが、横たわる銀時を目にして、月詠は寂しげな表情を浮かばせた。これでも歴戦の戦いを一緒に生き抜いた二人だ。きっと、色々思う事があるのだろう。それを察した月詠は心配をかけたなと言わんばかりに3人に滅多に見せない笑みを少しだけ浮かべ、日輪が作ってくれた料理の一つであるぶり大根に箸を伸ばした。

「この卵焼きめっさ美味しいヨ!流石日輪ネ!」
「だろ?母ちゃんの作った卵焼きは天下一品なんだぜ!・・・ん?なんだこれ、手紙?」

晴太は重箱を包んでいた布からちょこっとはみ出ていた紙切れに気がつき、取り出す。どうやら日輪からの手紙のようだ。晴太は二つ折された手紙を開き、神楽と新八は興味深々にその手紙を覗いた。

『晴太へ。母ちゃんが作ったぶり大根なのだけど、誤って、いつもより料理酒を多く入れすぎてしまったの。神楽ちゃんや新八くんが食べる分には全然大丈夫だけど、間違っても月詠には食べさせないでね。まあ煮詰めている段階でほとんどアルコール分は飛んでいると思うから、これぐらいでは流石に酔わないと思うけど。念のため忠告ね! 日輪』

瞬間、3人は体中から血の気が引いた・・・が。


「ヒックっ・・・うっく・・・・」



「「「・・・。」」」

遅かった。
なにもかもが、遅かったのだ。



「晴太くん・・・何故早く気がつかなったの?」
「お、オイラだって知らなかったんだよ・・・ッ!!」
「覚悟良いアルか?もう当面、休めないアルヨ?」

新八と神楽は戦闘準備、晴太は神楽の後ろに隠れる。
そして・・・死神太夫はゆらり、ふらりとその場に立ち、肩をしゃくり上げながら銀時を凝視する!!

「やだぁ銀さん・・・こんな豪華絢爛な料理を目の前になんで寝ているの?しょうがないわねぇ・・・あたしがやさ〜しく起こしてあげるゥゥゥ!!今宵は宴会だァァァァ!!!!さっさと起きやがれ銀時ィィィィィッ!!!!」
「しまった!狙いは僕達じゃない!!」
「銀ちゃんがターゲットね!!」

エヴ○初号機の暴走がごとく、雄叫びを上げて月詠は銀時目掛けて飛び上がる!!
そして横になっている銀時目掛けて無数のクナイが飛び散る!!

「ぎ、銀さァァァァァァんっ!!」
「銀ちゃァァァァんっ!!」