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銀魂 −アインクラッド篇−

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「ヅライデンだ!・・・キリト軍曹!!準備はいかがかぁ!?」
「誰だかわからないけど、よし、いいぞ!」

ヅライデン・・こと、桂小太郎の問いかけに、キリトは準備ができたと同時に敵の正面に飛び込む。大ダメージを負ったものの硬直から回復した悪魔が残された左手で大きく剣を振りかぶる。
「いけ・・・キリト・・・」
「スターバースト・ストリーム・・・ッ!!」
炎の軌跡を引きながら打ち下ろされてきたその剣を、キリトは右手の愛剣で弾き返すと、間髪入れず左手を背に回して新たな剣の柄を握った。抜きざまの一撃を悪魔の胴に見舞う。悪魔の憤怒の叫びを洩らしながら、悪魔は再び上段の斬り下ろし攻撃を放ってきた。今度は、両手の剣を交差してそれをしっかりと受け止め、押し返す。体勢が崩れたところに、右の剣で中段を切り払い、間を空けずに左の剣を突き入れる。右、左、右・・・キリトの頭が追いつかない速度で剣を振るい続ける。甲高い効果音が立て続けに唸る!
「うおぉォォォォォァアアッ!!」
途中の攻撃がいくつか悪魔の剣に阻まれるのも構わず、キリトは絶叫しながら左右の剣を敵の身体に叩き込み続けた。
「・・・ァァァァァァァァァアアアアアッッッ!!!!」
雄叫びとともに放った最後の十六撃目が、グリームアイズの胸の中央を貫いた。

それと同時に、グリームアイズは硬直―――、膨大な青い欠片となって爆散した。

「・・・・。」

声が出せない。
身体の感覚がない。

だけど・・・


俺は、守れた。


やりきった・・・俺はやった。



みんなを・・・守れたんだ。

キリトは自分の全てを出し切ったのか、神経を使いきったのか、全身の力が抜けたかのように声もなく床に転がった。