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銀魂 −アインクラッド篇−

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何事かと土方は近づいていく。そんな土方の姿に人々は恐れ置いたのかそそくさと退散し、その人ごみの中心に、なにやら商人が風呂敷を広げて未成年には販売することのできないキノコのような形をしていて多数のモザイク処理がなされた『からくり』を売っていたのだ。どうやら、違法の商いを行っていたらしい。
普通、商人が店を出す場合は各関係機関の承認を得て限られた時間と限られた場所で商いを行うのだが、この街では無断で商いを行う輩が日々絶えないので、土方は「今日もか・・・」と、深いため息をして商人に話しかけた。
「御用改めである、真選組だ。しょっぴられたくなければさっさとその如何わしいブツ風呂敷に包んでさっさととんずらしやがれゴラ」
「し、真選組!すんませんっすぐに立ち去りますからっ!」
「真昼間から何販売してんだ。全年齢対象作品だぞ。まったく・・・あ?」
土方は商人が売っていた多数のモザイク処理がなされた『からくり』の中で唯一モザイク処理がなされていないからくりを見つけた。何やらヘルメットのような形をしたからくりだったので、気になってそれを手にとった。
「おいお前。なんでこれだけモザイク処理されてねぇんだ。いかがわしいものじゃないのか?」
「いや、いかがわしいものなんですけどっ・・・ただ、それを被ることによって、架空の次元に存在する自分好みの『彼女』に出会えてあんなことこんなことが好きなだけ叶えてくれるゲーム機なんですよ。それ」
「架空の次元に存在する自分好みの『彼女』に出会えてあんなことこんなことが好きなだけ叶えてくれるゲーム機だぁ?長ぇなおい。誰がそんなもん必要とするんだよ。彼女ほしけりゃ現実で努力してあんなことこんなこと好きなだけ叶えてもらいやがれ」
「お兄さんみたいなイケメンの人にはわかりやせんがね、世の中にはいくら努力しても彼女の一人もできない可哀想な人向けのからくりでして・・・」
「んなもん、自分を磨けば良い話――――っ!!」

その時、土方に衝撃が走った。
自分にすぐ近くにいるではないか・・・努力をし過ぎた為に警察という身でありながらストーカー行為にまで発展してしまった人物が!
あんなことこんなことみんなみんな叶えてくれる不思議なこのヘルメットで叶えてもらえれば、全てが丸く納まるのではないだろうか!?

「・・・近藤さんに『こいつ』を使わせて、架空の次元であの女に出会えさせれば・・・全てが解決するんじゃ・・・」
「あの〜お兄さん?もう店をたたむんでそいつを返してくれやせんかね?」
「駄目だ。こいつはモザイク処理されてねぇ上で販売していた経過がある。本当にいかがわしくないものか押収させてもらおう。あんなことこんなことした後であん・あん・あん、とっても大好き・・・と、この作中にされても困るんでな」
「ちょ、ちょいとこまりますぜ!そんなもんでも商品なんでっせ!?」
「てめぇ、警察に刃向うとはいい度胸してんな?このままドラ〇えもんのうた2番突入すっかッ!?それともしょっぴかれたいのかア゛ァッ!!?」
「ひぃぃッ!!すんませんっすんませんっ!!」

商人から半ば強引に押収したそれを土方はルンルン気分ですぐに屯所へ帰っていく。
そして、土方から説明を受けた近藤がその後、どうなったのかは皆の御想像の通りの結果となってしまった――――。